埼玉西武ドラ2渡邉がすでに備える“プロ意識”「自分がやるか、やらないかの世界」

2019-01-10 14:56 「Full-Count」岩国誠
埼玉西武・渡邉勇太朗※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)

埼玉西武・渡邉勇太朗※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)

「出世部屋」に入寮し「同じ景色を見ているんだな」と実感

 9日に新人合同自主トレをスタートさせた埼玉西武。全10選手が、13時から約2時間半にわたる練習メニューをリタイヤすることなく全てこなしたが、即戦力ルーキーとして、注目の集まるドラフト1位の松本航投手とともに将来を期待されている投手が、入団会見で大谷翔平選手(エンゼルス)のモノマネを披露してハートの強さを見せていたドラフト2位・渡邉勇太朗投手だ。

 過去、清原和博氏や松坂大輔投手(中日)、菊池雄星投手(マリナーズ)が使った「出世部屋」に入寮して2日が経ったが「(入寮当日に)ピンとこなかったのは、(歴代の選手に)お会いしていなかったから、実感がわかなかったんです。ただ、今は『ここに清原さんがいたんだな』と改めて感じています」といい、寝転んで天井を見上げたりしながら「同じ景色を見ているんだな」と、偉大な先輩たちに思いを馳せることもあるという。ちなみに現役時代はもちろん見ていないが、youtubeなどでプレーする姿は見たとのことだ。

「オフの間、ランニング中心に準備してきた」ということで、初日からついていけないということはなかったが、ドラ1松本とは別の組で走ったインターバル走では、同じ年の育成ドラフト2位・大窪士夢投手に次ぐグループ2位。「あいつ、めっちゃ早かったんで。足が長いじゃないですか。1本目走って『こりゃ勝てねぇな、ついて行こー』って思いました」と笑顔で振り返った。

 入寮時に「(施設の古さなど)環境は気にしない。練習する、しないは自分次第」と強い決意を口にしていた渡邉。その考え方は、高校時代に芽生えたものだという。

意識を変えた高校時代「自分のやるべきことをしっかりやる」

「高校1、2年は『やらされる練習』という感覚でいたんですけど、高校野球最後のシーズンを迎える高校2年の冬に『自分のやるべきことをしっかりやる』という意識が(自分の中で)すごく高くなったんです。(高校野球での)現役最後の年に『やるしかない』と。そこで意識を変えることができました」

 その意識の変化が、自らを鼓舞し高校3年の甲子園ベスト8進出という結果につながったと渡邉自身は感じている。「プロはしっかり、自分がやるか、やらないかの世界だと思っています。サボろうと思えば全然サボれますが、野球が職業なので、そこで甘えたら自分に返ってくる」と、プロとしての初日から高い意識を持って、この合同自主トレに取組んでいる。

 そんな渡邉だが、自分の体がまだ「プロ野球選手」になっていないことも十分自覚している。

「体は大きいんですけど、その体を扱うことができていないんですよ。まだ筋力がついていないので。なので、(トレーナーさんに)質問して吸収しながら、自分の体を扱えるような筋力をここ(埼玉西武第二球場)でつけたい。ただ、ケガをしてしまうと、相当出遅れてしまうと思うので、シーズンに入った時にケガをしない体つくりをこの1か月でやって、2月のキャンプから、どんどんやっていけるようにしたい。この1か月が勝負だと思っているので、体づくりと体力づくりをしっかりやっていきたい」

 入寮時にキャラクターの抱き枕を持参し、あどけない笑顔を見せていた18歳の右腕。その表情の内側には、すでにプロ意識がしっかりと備わっていた。13時時点で気温7度という環境の中、ケガなくしっかりと体をつくり、身長190センチの体躯を使いこなせる姿が今から待ち遠しい。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)