千葉ロッテの「サバイバル」キャンプ ひと味違うシーズンの気配は石垣島から

2019-01-25 12:30 「パ・リーグ インサイト」編集部

 2月。低迷からの巻き返しを期す千葉ロッテは、例年通り石垣島でキャンプを張る。ここでは、他の球団とも過去のチームとも「ひと味違う」マリーンズキャンプの見どころを紹介していきたい。

 最大の注目はやはり、キャンプ初日に行われる「一軍生き残り」を懸けた紅白戦である。井口監督はこの試合で一軍と二軍を振り分けることを明言しており、開始早々に石垣島はサバイバルの様相を呈しそうだ。さらに今回のキャンプ(一軍)は、2月1日から11日までという異例の短期日程。月の後半からは、例年以上に多くの練習試合を行っていく。

主力の故障の状態は? コロンビアを席巻した若手投手も

 昨シーズンの後半戦、千葉ロッテの失速を招いた要因のひとつは、前半戦の奮闘を支えた先発投手陣の相次ぐ離脱だった。石川歩投手は前半戦だけで9勝を挙げていたが、7月中盤に突如調子を崩し、さらに故障もあって長期離脱。復帰後も、本来のピッチングとは程遠い状態が続き、2桁勝利にも手が届かない不完全燃焼のシーズンとなってしまった。

 さらに、破竹の11連勝を記録し、来日1年目ながら13勝2敗、防御率3.06という好成績を残して最高勝率投手に輝いたボルシンガー投手も、8月中旬から体の異変を訴え、9月8日を最後に一軍のマウンドから遠ざかった。この2投手が春季キャンプの時点でどれだけ状態を戻しているかは、チーム全体の戦いぶりを占う上でも重要な要素となる。

 若手投手の中では、昨年オフの「第2回 WBSC U-23ワールドカップ」で最優秀勝率に輝いた種市篤暉投手、ベストナイン(救援)に選ばれた成田翔投手にも、注目しないわけにはいかない。また、2017年のドラ1・佐々木千隼投手には復活が期待される。フレッシュなルーキーが次々入団してくる中で、かつてのゴールデンルーキーも負けてはいられない。

 そして、昨年のドラフトでは全9選手中7選手が投手という指名を行ったチームだけに、春季キャンプ初体験となるルーキーたちにも熱視線が注がれる。とりわけ、ドラ2の東妻勇輔投手とドラ3の小島和哉投手には即戦力としての働きが求められる。この春の段階でどれだけの投球を見せてくれるだろうか。

球団のレジェンドは現役最後の春季キャンプとなる

 野手陣に目を向けてみると、鳴り物入りで入団した高校生ドラ1・藤原恭大選手の存在は、単なる話題性にとどまらない効果をチームにもたらすかもしれない。いずれもドラ1指名を受けた安田尚憲選手、平沢大河選手といった期待の若手たちがお互いを意識し、切磋琢磨し、シーズンに向けて鍛錬を積む姿は、ファンならずとも楽しみなところだろう。

 若手たちとともに話題を集めそうなのが、2016年には本塁打王にも輝いている新加入のレアード選手だ。昨季は12球団最少の78本塁打と深刻な長打力不足に悩まされたチームだけに、広い札幌ドームで実績を残してきた大砲の加入は頼もしい限り。その人間性も高く評価されている「スシボーイ」が新天地で見せるプレーは必見だ。

 キャンプで注目が集まるのは、なにも若手や新助っ人だけではない。昨季通算2000安打の大台に到達した大ベテランの福浦和也選手は、1月24日に今季限りの現役引退を発表。押しも押されもせぬ球団のレジェンドが若手に指導を施す様子も、今回のキャンプにおいて余すところなく確認できそうだ。

 井口監督就任2年目を迎え、さらなる改革を推し進めていく気配も見える千葉ロッテ。前述の通り、キャンプの幕開けは「一軍生き残り」を懸けたサバイバルという大胆な構成だ。選手の一挙一動を、新シーズンを占うための参考材料としてほしい。