ルーキー柿木蓮が感じるプロの刺激と充実感「気持ちの疲れがないんです」

2019-02-22 10:25 「Full-Count」沢井史
ファンサービスに応じる北海道日本ハム・柿木蓮(中央)※写真提供:Full-Count(写真:沢井史)

ファンサービスに応じる北海道日本ハム・柿木蓮(中央)※写真提供:Full-Count(写真:沢井史)

球界関係者は高評価「本番向きで物怖じしない」

 2月21日。朝8時半過ぎに球場に颯爽と現れた北海道日本ハムのルーキー柿木蓮は、高校時代と変わらない明るい表情だった。この日は朝から雨だったため、室内練習場でのアップを待つために体をほぐしていたところ、続いて現れた吉田輝星にちょっかいを出すなどリラックスした姿を見せていた。

「本番向きで物怖じしない。さすが大阪桐蔭でたくさん経験を積んできた投手だなと思いますね」

 ある関係者が柿木について、こう述べていた。先日の紅白戦では2000人を超える観客と100人以上の報道陣が注目する中、1回を3者凡退に斬って取った。この好投で一気に株が上昇し、「ひょっとすると、ライバルの吉田よりも実戦デビューは早いのかもしれない……」、そんな声もささやかれているが、本人は紅白戦の結果はステップアップするための土台だと考えている。

「あの試合からどう上げていくかです。結果だけ見て良くても内容はそうではないので。これから色んなことが始まっていきますし、今の状態ではどうこうは言えないので」

 プロ野球選手になって初めてのキャンプも終盤になった。ここまでケガもなく順調にこなせており、野球漬けの日々に充実感を抱いている。

「やりやすい環境でやらせてもらっているな、と思います。初めてのことばかりで疲れが出ると思われますけれど、気持ちの疲れがないんです。技術的にはまだ分からないですけれど、プロは色々なメニューがあるので新鮮です。トレーニングに関しては知らないことばかり。でも、すべてが野球に繋がっていると思うと、やる気が出ます」

悔しさを原動力に夏の甲子園優勝投手へ成長

 普段の練習で注視しているのは先輩たちの動きや体の強さだ。

「体つきが自分とは全然違います。ピッチャーだけ見ても、球のスピードは自分の方が出ていても、質を見ればまったく別。そのあたりはこのキャンプで学べたので、鎌ヶ谷に帰ってもそこを意識しながら練習していきたいです」

 22日はシート打撃に登板予定だ。「この前は細かいコントロールよりゲームを作ることを先行していましたが、今度は細かいところを意識しながら、バッターから見て圧力のあるようなボールを投げたいです。意味のあるシート(打撃の登板)にしたいです」と意気込む柿木。

 この日はずらりと並んだファンすべてのサインに応じている間に、様々な声を掛けられた。「札幌ドームでお待ちしています!」と女性ファンから激励され「頑張ります!」と柿木は元気良く応じた。

 これからいよいよプロでの実戦が本格化する。一昨年の夏の甲子園で劇的な逆転サヨナラ負けを喫したマウンドから、エースの道を歩み始めたが、昨春のセンバツでは決勝戦のマウンドを任せてもらえなかった。その悔しさを原動力に夏の甲子園優勝投手になった道のりは、柿木という投手を絶対的なエースに成長させた。

 大阪桐蔭では常に注目を集める環境で3年間を全うしたのだから、今後どれだけ注目を浴びても自身の足でしっかり歩んでいける。今の柿木の姿を見て、あらためて確信した。

(沢井史 / Fumi Sawai)