千賀滉大〜育成から大黒柱へ。“お化けフォーク”を操る剛球右腕~(福岡ソフトバンクホークス)【インサイト的選手名鑑】

2019-03-30 15:21 「パ・リーグ インサイト」望月遼太

【快挙】H千賀滉大 育成出身初・令和初のノーヒットノーラン(C)パーソル パ・リーグTV

千賀滉大(せんが・こうだい)/投手

#41/1993年1月30日生まれ
186cm・84kg/右投左打


 愛知・蒲郡高校から2010年の育成ドラフト4位で入団。2019年シーズンは26登板で13勝8敗、防御率は2.79。千賀投手といえば、今年のオープン戦で自己最速の158km/hを記録した剛速球と、“お化けフォーク”と呼ばれる大きなフォークが代名詞だろう。そこにスライダーやカットボールといった球種も織り交ぜ、並みいる強打者たちを相手に三振を量産している。

 2013年にはリリーフとして年間51試合に登板した実績も持つが、2015年に先発に転向してからは3シーズン連続で12勝以上を挙げ、2017年のWBCでは世界的な名手たちに混ざってベストナインにも選出。育成ドラフト4位という決して高いとは言えない評価でプロの世界に飛び込んだ右腕は、今や日本球界屈指の先発右腕として広く認められる存在となった。

 2018年には育成出身の選手として史上初となる開幕投手を務め、白星こそつかなかったが7回無失点と素晴らしい投球を見せた。その後も故障離脱がありながら先発の柱として奮闘した。迎えた2019年シーズンも、2年連続で開幕投手の大役を任されると、その初球で自己最速の161km/hをマークする圧巻の滑り出し。5月、6月には2カ月連続で月間MVPに選ばれた。

 9月6日の千葉ロッテ戦では、史上80人目のノーヒットノーランで、元育成選手として初めての快挙を達成した。その後も、1年間通してチームを引っ張り、中5日の起用法や14度の120球以上でエースたるゆえんを見せつけた。結局、両リーグ最多となる180回1/3を投げ、227三振で最多奪三振のタイトルを初獲得。自身初のベストナイン、ゴールデングラブも受賞した。

 日本のみならず、海外からも注目を集める千賀投手。オフには、ポスティングを利用してのメジャー挑戦を改めて熱望した。福岡ソフトバンクは球団としてポスティングでのメジャー移籍を認めていないため、最終的な判断は両者の話し合いの末、なされることとなりそうだ。米挑戦への夢は膨らむが、日本でのプレーは今年限りの可能性も。2020年シーズンの千賀投手の動向に注目だ。

(2020/2/3 追記)

《THE FEATURE PLAYER》H千賀 弾丸ストレートの「音」に痺れる(C)パーソル パ・リーグTV

千賀投手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事

「こういう選手になりたいと…」2年連続の開幕投手、千賀滉大の意識を変えた出来事
初の大役を任された昨季と、その体験を経て2年連続で開幕戦のマウンドに向かう今季では、自らの胸中における意気込みの面でも大きな変化があるという。それぞれの意識の違い、そして千賀投手の心を変えたものとは。

「去年より遥かにいい」鷹・工藤監督が千賀滉大に開幕投手を託したワケ
指揮官から見た千賀投手評。工藤監督が語る千賀投手を開幕投手に指名した理由、感じ取った千賀投手の変化、そして指揮官として27歳の右腕に求めるものとは?

2019年は何投手が先発? パ各球団の先発投手と最多先発登板投手を振り返る
パ各球団の先発投手に関する分析記事。ホークスの最多先発はやはり千賀投手で、その貢献度の高さはエースの証だ。

歴代最高の奪三振率「11.33」 鷹・千賀が語った“こだわり”と「足りないところ」
歴代最高となる奪三振率での最多奪三振のタイトルを獲得した千賀投手。自らの三振に対するこだわりを語っている。

千賀滉大がノーヒットノーランの快挙! 圧巻の投球で福岡ソフトバンクが先勝
9月6日、ロッテ戦でのノーヒットノーラン達成日の戦評。同じく育成出身で同期の女房役、甲斐拓也選手とのバッテリーはやはり相性抜群だ。