鷹、なぜ窮地で新人起用? プロ初勝利のドラ6泉を送り出した工藤監督の意図

2019-04-23 08:27 「Full-Count」福谷佑介
福岡ソフトバンク・工藤公康監督※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

福岡ソフトバンク・工藤公康監督※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

2回無失点でプロ初勝利、本人も「まさかいくとは思ってなかった」

 22日に東京ドームで行われた福岡ソフトバンク主催の「タカガールデー in TOKYO」オリックス戦。女性向け人気イベントの東京初開催で、記念すべきプロ初勝利を掴んだのは、ドラフト6位の泉圭輔投手だった。

 マウンドに上がったのは6回。先発の東浜が2本の内野安打で無死一、二塁のピンチを招いたところだった。メネセスには左中間への適時打を浴びたが、後続を切って最少失点に切り抜けた。同点に追いついた直後の7回も続投して3者凡退。その裏、内川の決勝ソロが飛び出し、右腕に白星が転がり込んだ。

 4月16日に1軍初昇格を果たした泉は、この日がプロ3試合目の登板。まだ、経験も実績も少ないにもかかわらず、なぜ、福岡ソフトバンク首脳陣は、同点で迎えた厳しいピンチの場面でこの新人右腕を起用したのだろう。

 あの場面、中には一瞬「え!?」と思ったファンもいるのではないだろうか。泉自身ですら「まさかいくとは思ってなかった」と振り返る。結構な驚きであった。

泉の“持ち味”も評価しての起用、工藤監督の評価は…

 首脳陣の中では、この日、泉を早い段階で投入することは想定されていたプランだった。東浜は今季初の中5日登板。工藤監督は「(東浜は)飛ばして、行けるところまでいこうと。5回が良かったので6回も行こうとなったが、今日は繋いでいくつもりだった。そのために泉を(昨日は)使っていなかったので」と明かす。

 そして、泉の“持ち味”も評価しての起用だった。指揮官は言う。「腕の振りがいいし、変化球も低めに投げられる。真っ直ぐでも、変化球でも空振りが取れる」。送り出した倉野信次投手コーチも「厳しい場面でしたけど、期待に応えてくれた。泉はストライクゾーンで勝負できる投手。球の力もあるし」と右腕の良さを語った。

 指揮官とコーチ陣の期待に、ものの見事に応えてみせた泉。試合後には「任された以上は抑えないといけない。中継ぎの人たちもここ数試合みんなで頑張って抑えていた。流れに乗って持ちこたえようといきました。緊張しましたけど、抑えられて良かった」と語る。またしても鷹に現れた新星。頼もしい右腕が救援陣に加わっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)