濱田重工がZOZOマリンスタジアムのスポンサーになった、とある明確な狙いとは スタジアムのネーミングライツの効果は思わぬところに

2019-05-13 18:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

B to Bの企業が年間シートのネーミングライツを取得した理由

 千葉ロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムに今シーズンから新しいシートができた。ホームランラグーン、サブマリン・シート、そしてダグアウト上にあるダグアウトボックスだ。ダグアウトボックスのネーミングライツに手を挙げたのは北九州市に本社を構え、鉄鋼関連事業などを展開する濱田重工だった。

 ダグアウトボックスは一、三塁側合わせて計20ボックス、合計100席が設置されている。一般売り出しはされておらず、法人向けに用意されており、今シーズンは完売となった。5人掛けのシートに、ドリンクホルダー付きのテーブル。非常に選手との距離が近く、グラウンドレベルで観戦できるのも特徴だ。

 椅子もゆったりと腰掛けられる上に回転式で座り心地がよく、テーブルには濱田重工のコーポレートキャラクターのネズミのココちゃんが描かれている。飲食を並べて歓談しながらの観戦に最適な席で、幅広い年代の観戦客が楽しめそうだ。

 これまで、年間シートのネーミングライツを獲得する企業はB to Cの企業が多かった。それは、プロ野球球団のオフィシャルスポンサーとなるメリットとして、一般的に観客に対して企業の知名度の向上という目的があるからだ。なぜ事業の軸がB to Bである濱田重工はネーミングライツを取得したのだろうか。

「2018年6月に創業120周年を迎え、その節目として会社ロゴマーク、社名表記をリブランディングしたことから、それを広く訴求できることを期待して、創業120周年記念事業の一環で『濱田重工120周年記念ダグアウトボックス』の名称で広告を掲載することにしました。知名度向上、会社イメージアップや訴求につながるものと考え、さらには社員の一体感の醸成、顧客対応を目的としています」と話すのは、君津支店管理部長の溝口幸雄さん。

濱田重工君津支店管理部長溝口幸雄さん。

濱田重工君津支店管理部長溝口幸雄さん。

 九州の企業が千葉の球団を選んだ決め手は、濱田重工は国内に10拠点、海外に1拠点あるなか、最も大きな支店である君津支店の組織に舞浜営業所があり、ZOZOマリンスタジアムは、この2つの拠点のほぼ中間にあるという“地縁”があったことにある。昨年、創業120周年という節目を迎えたこと、ZOZOマリンスタジアムを改修し、新たにダグアウトボックスを設置したという両者の記念が重なるというタイミングだったことがあり、千葉ロッテ側からの打診に応えるかたちで、スポンサー契約が成立した。