「2年に1度」の甲子園。今季“凱旋”を果たす、パの元高校球児たちを紹介!

2019-05-30 11:00 「パ・リーグ インサイト」望月遼太
北海道日本ハム・中田翔選手

北海道日本ハム・中田翔選手

 現行のレギュレーションでは、交流戦においては各カードごとに隔年でホームとビジターを入れ替えるルールをとっている。すなわち、パ・リーグの選手にとって、高校野球の聖地でもある甲子園球場で試合ができるのは2年に1度。2019年に甲子園で試合を行うパ・リーグのチームは、北海道日本ハム(6月7日~9日)、楽天(6月19日、20日)、埼玉西武(6月21日~23日)の3チームとなっている。

 そこで、今回はこの3球団に所属する選手たちの中から、高校時代に甲子園で活躍した面々をピックアップ。平成の甲子園を沸かせたスターたちは、令和最初の交流戦で、思い出の地を舞台にどのような活躍を見せてくれるだろうか。

北海道日本ハムには甲子園で活躍したスターがズラリ

 中田翔選手は、平田良介選手や辻内崇伸氏と共に出場した2005年夏の甲子園で投打に活躍。「スーパー1年生」として注目され、その後も大阪桐蔭高校の4番として活躍を続けた。現在はファイターズの主軸を張っている中田選手だが、実はプロ入り後の聖地・甲子園での試合では苦戦を強いられている。甲子園球場での年度別打撃成績は以下の通りだ。

2011年:2試合 8打数1安打 0本塁打0打点 打率.125
2012年:2試合 8打数3安打 0本塁打1打点 打率.375
2013年:2試合 8打数1安打 0本塁打0打点 打率.125
2014年:2試合 9打数3安打 1本塁打2打点 打率.333
2015年:3試合 10打数1安打 0本塁打0打点 打率.100
2016年:試合開催なし
2017年:3試合 15打数2安打 0本塁打1打点 打率.133
2018年:試合開催なし
通算 :14試合 58打数11安打 1本塁打4打点 打率.190

 このように、通算打率1割台に加えて、本塁打数もわずか1本、打点も4つのみと、2度の打点王に輝いた経験を持つリーグ有数のクラッチヒッターとしてはやや寂しい数字となっている。プロ入り後も着実に成長して日本代表の4番にまで上り詰めた主砲は、2年ぶりとなる聖地での一戦でその本領を発揮し、甲子園のスターとしての意地を見せられるか。

 中田選手と同様に1年生の時から注目を集め、大フィーバーを巻き起こした清宮幸太郎選手にとっては、プロで初めて経験する甲子園での公式戦となる。中田選手と清宮選手には「3年夏の甲子園に出場できなかった」という共通点があり、早稲田実業高校時代の最後の夏の無念を晴らすにはまたとない舞台だろう。ケガを乗り越えて一軍に戻ってきた大器は、思い出の地で再び人々の印象に残るような一打を放てるだろうか。

 さらに、エースとして敦賀気比高校を2015年春のセンバツ優勝に導いた平沼翔太選手も、プロ4年目の今季、ついに一軍に定着。プロに入ってからは優れた打撃センスを生かすために内野手に転向し、攻守両面で着実に実力を伸ばしてきた。三塁手や遊撃手として一軍の舞台でも存在感を発揮しつつある逸材が、かつて栄光を掴んだ地で大きな成長の跡を見せてくれるかもしれない。

 甲子園といえば、杉谷拳士選手の存在も忘れてはならない。帝京高校時代に1年生ながら遊撃手のレギュラーを務めた杉谷選手は、準々決勝の智辯和歌山高校戦で1点リードの9回裏、無死1塁でリリーフとしてマウンドに上がる。しかし、初球からいきなり死球を与えてしまい、わずか1球で降板。その後、杉谷選手の出した走者がサヨナラのホームを踏んだことで、「甲子園で1球敗戦」という史上稀にみる記録を残してしまった。今季、NPB19人目の左右両打席本塁打を記録したムードメーカーは、苦い記憶を振り払い、聖地で新たな伝説を作れるか。