それぞれの道で、さらに美しく咲く。5人の人気メンバーが旅立った「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」

2018-03-12 20:01 「パ・リーグ インサイト」馬塲呉葉
「M☆Splash!!」を卒業した(後列左から)YUMIKOさん、YURIさん、NATSUKIさん、(前列左)MAMIさん、SAKURAさん【撮影:松下雄馬】

「M☆Splash!!」を卒業した(後列左から)YUMIKOさん、YURIさん、NATSUKIさん、(前列左)MAMIさん、SAKURAさん【撮影:松下雄馬】

2月上旬は、花が咲くにはまだ寒い。待ちに待った球春も、新たな門出を祝う季節も、もうすぐそこに来ているが、何かが始まる前には何かが終わる。

2月11日、千葉県美浜区のホテルスプリングス幕張スプリングホールで、「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」が催された。ラストレビューという名目の通り、千葉ロッテの公式チアパフォーマンスチームである「M☆Splash!!」2017年度の最後のステージだ。

そして、新メンバーが加わる2018年体制の「M☆Splash!!」としては初の大舞台であるとともに、YURIさん、SAKURAさん、NATSUKIさん、YUMIKOさん、MAMIさん。5人のメンバーの卒業公演でもある。

開場前から長蛇の列。花束を抱えた子どもたちの姿も

「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」の開演は13時30分。ただ、午前中の早いうちから、ステージに立つ「M☆Splash!!」のメンバー、スタジアムでお馴染みのイベントMCたちは、何度もリハーサルを重ねていた。

和やかなムードではあったが、呼びかけまたは音楽がかかれば、誰もがたちまち真剣な表情に切り替わる。振り付けや立ち位置を入念に確認する彼女たちの脇では、多くのスタッフがこのただ一度のステージを支えるために駆け回っていた。

開場は開演の30分前だ。それでも、それよりもずいぶん前から、多くのファンが整然と列を作っていた。男性が中心ではあったが、おそらくマリーンズのダンスアカデミーで、今回卒業するメンバーからダンスを教わっているのだろう子どもたちの姿も目立った。

唯一無二のステージは華々しく開演

そしてついに、第1幕の開演時間。まずは光の演出を駆使したクールなダンスで、「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」が幕を開けた。

マスコットキャラクターのマーくん、リーンちゃん、ズーちゃんもそれぞれ「M☆Splash!!」と息の合ったかわいらしく、彼ららしいダンス、パフォーマンスを披露。また、この度卒業するYURIさんは、絶大な存在感と美しい歌声でステージを支配し、観客を魅了した。

その後は幕間を挟み、第2幕が始まった。時間を忘れさせるような圧巻のダンスパフォーマンスが繰り広げられたが、卒業メンバーが1人1人、これまでの活動を振り返り、関係者やファンへの感謝を告げる時間には、やはり込み上げてくるものを堪えられずに、言葉に詰まる切ない場面も。

しかし、その度に客席からは、彼女たちそれぞれの名前を励ますように呼ぶ声が上がった。そして、旅立つ彼女たちと入れ替わりで「M☆Splash!!」の一員となる2018年新メンバー5人が、初々しい自己紹介。最後はアンコールにも応え、卒業メンバー、現役のメンバー、新メンバーが一堂に会する唯一のステージが幕を閉じた。

M☆Splash!!を取り巻く千葉ロッテのエンタメ担当もさすがだった

終演後は、卒業メンバー5人が見送りを兼ねて、ファンと直接言葉を交わすサンクスグリーティング。あまりに盛況であったため、参加希望者全員と触れ合うまでには時間を要したが、その待ち時間をMCのこなつさん、まさなりさん、ズーちゃん、リーンちゃんがアドリブでつないだのも、千葉ロッテならでは。彼らの話術とフリップ芸はさすがだった。

大盛況のまま、「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」は幕。そして、これをひと区切りとして、卒業するメンバーは慣れ親しんだ環境から巣立ち、それぞれの前に伸びた輝かしい道を、凛として歩み始める。そこで、全てのプログラムが終了した後、彼女たちには、貴重な時間を割いてインタビューに答えてもらった。

貴重な時間を割いて、丁寧に答えてくれた5人

‐「キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue」を終えられていかがですか?

SAKURAさん
「たくさんの方が見に来てくれているのがステージから見えて、3年間の全てを思い出しました。胸がいっぱいになりながら後悔もなく、自分らしく踊りきれたので楽しかったです」

NATSUKIさん
「ここが3年間の集大成だったので、感謝の気持ちを伝えたいなあと思って今日踊ってたんですけど。ほんとにすごく楽しくて。“楽しかったー”で終われたのでよかったです」

YUMIKOさん
「本番がとってもあっという間で、やめたくないなあと思うことが、正直いっぱいあったんですけど。今までの2年間で、本当に多くのことを学ばせていただいたので、悔いなく終われたことにほっとしています」

MAMIさん
「舞台袖から同期や後輩や先輩の顔を見ていると、今までこのチームでやってこれてよかったなって思いましたし、ファンの方とひとりひとりお話しして、あたたかいお声をいろいろかけていただいたときに、本当にこの球団を選んでよかったなって思いました」

YURIさん
「最後だからという感情に囚われすぎないで、冷静さを保ちながらやろうというのは決めてきて、わりと冷静に最初から最後までできたので、ちゃんと(作品を)届けられたかなと思っています、今は」

‐「M☆Splash!!」として活動して、一番印象に残っていることは?

SAKURAさん
「最初のオーディションで飛行機が欠航になって遅刻したんですけど、それでも受かったときのうれしさです。グラウンドでたくさんの方の前で踊ったこと、それに感動したことを、今でも覚えています」

NATSUKIさん
「(1年目の開幕で)最初にグラウンドに立ったとき本当にいっぱいお客さんがいて、ずっと「M☆Splash!!」で踊りたいと思ってきたので、あ、ここで踊れてるんだなとすごく感動したことが心に残っています」

YUMIKOさん
「いろんなところに遠征も行かせていただいたんですけど、そこで球団の違いや球団ごとのチアのカラーを知って、そこで「M☆Splash!!」らしさを肌で感じることができて、毎日毎日どんどん「M☆Splash!!」が好きになるような感覚で。これからも「M☆Splash!!」が、女性として、子どもたちから憧れられるような存在であってほしいなって思っています」

MAMIさん
「一番印象に残ったのは、最初の開幕戦と東京ドーム開催試合です。本当にこんな大勢の人たちの前で踊らせていただけると思うとすごい興奮して、あの開幕戦の1年目のときの初々しい気持ちと、東京ドームでのゲームは一生忘れないと思います」

‐9年のキャリアを誇るベテラン・YURIさんは、ステージで「プロ野球のチアの可能性」について言及されていましたね。

YURIさん
「プロ野球は男の人のものだけじゃないっていうのを体現できるのが私たちだと思うので、形はどうあれ、女の子グループが存在することがすごく大切だと思っています。でも私たちのことを知ってもらえるようになるには、今までやってきたことを気を抜かないでやっていくことで裾野が広がっていくかなと思うので。(後輩には)今までのことをとにかく確実にやってねって言いたいですし、その先にダンスをやりたい、ダンスを仕事にしたいと思う女の子たちの選択肢の中に、すぐにプロ野球のチアが挙がるようになっていけたらいいなあっていう思いはすごくあります」

‐パ・リーグ6球団のチア、パフォーマンスチームが一堂に会するダンスフェスティバルでチームMCをなさっていましたが、このイベントのことはどう思われますか?

YURIさん
「あれは私にとってご褒美なんですよ。わずかな人数しか選ばれない中で、絶対出たいっていう思いがありました。チームの垣根を超えたつながりを作り出す点でも私たちにとっては影響力が絶大で、今後も絶対続いてほしいなあと思いますし、そこで得たものって大きいので、ゆくゆくはセ・リーグとパ・リーグ一緒にできたら……っていうのが密かなる目標といいますか、もう辞めるんですけど、後輩がそういう場に立てたらなあとは思っています」

‐ファンの方へメッセージをお願いします。

SAKURAさん
「ほんとにほんとに3年間、とても楽しい時間をありがとうございました」

NATSUKIさん
「「M☆Splash!!」になりたいという夢ができて、叶って、幸せな3年間でした。いつもこうやってマリーンズを応援してくださり、私たちのステージを見に来てくださっている方がいてこその活動だったと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

YUMIKOさん
「2年間本当にありがとうございました。充実した2年間を送ることができたのは、いつも応援してくださるみなさまのおかげであり、ここで出会えたみなさまの力で今日を迎えることができたんだなと思ってます。これからはロッテファンとして球場にたくさん遊びに行くと思いますので、よろしくお願いします」

MAMIさん
「まだまだもっと踊りたかった、もっとファンの方たちとちゃんと話しておけばよかったっていう後悔も少しありますけど、これからは自分の夢を叶えるために頑張ります。ロッテファンを続けていきたいと思っているので、別々のところにはいますけど、一緒に応援していきたいなって気持ちが強いです」

YURIさん
「(チアは)ただ単に元気の象徴ではなくて、いろんな日々の感情……、良い感情もあれば負の感情もあって、悲しいこととか辛いこととか、私たち自身もありますし、お客さま自身もあると思うんですけど。そういうのを共有できるショーにしたいと思ってきたので、届いていたらうれしいなと思います。ZOZOマリンスタジアムは外なので、暑いし寒いし風強いし雨だし、すごく大変な中でもいつも見に来てくださる方には本当に感謝しかないので、9年間ありがとうございましたっていう気持ちです」

小柄で愛くるしいが、パワフルなダンスと存在感のある佇まいが印象的なSAKURAさん。涙をいっぱい溜めながらインタビューに答えてくださり、人を惹きつける魅力に溢れたNATSUKIさん。

守ってあげたくなるような可憐なYUMIKOさん。夢に向かって突き進む姿が眩しいMAMIさん。自立した強い女性のお手本のように、聡明な眼差しで「プロ野球のチア」の在り方について、多くの示唆を与えてくれたYURIさん。

あたたかいファン、関係者に送り出された彼女たちはもちろんのこと、今年、新しい体制でシーズンを彩る「M☆Splash!!」の前途が、輝かしいものになることを願ってやまない。

キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue【撮影:松下雄馬】

キャラクター&M☆Splash!! 2017 last revue【撮影:松下雄馬】