【試合戦評】杜の都に響き渡った快音の数々。楽天が「空中戦」を制す。

2016-08-27 00:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

8月に入って4連勝を飾るなど上昇の兆しを見せながら、中旬以降急に白星から見放されてしまったオリックスと、8月月間で12勝8敗1分で4つの勝ち越しを作っている楽天。下位同士の争いではあるものの、オリックスは「先」へつなげていくため、そして楽天は3位・千葉ロッテが調子を急激に落としている中で、それぞれ負けられない戦いが続いている。

昨日に続き、今日の試合もオリックスがまずは試合を動かす。初回、今日も3番に座ったルーキー・吉田正選手が、楽天先発・則本投手の投じた150キロのストレートを豪快にフルスイング。ライトスタンド前列に飛び込む2号ソロアーチでまずは1点を先取すると、4回表に再び吉田正選手が、今度は則本投手の高めに浮いた変化球をフルスイング。2打席連続となる一発でリードは3点。チーム期待の和製大砲候補が持ち味を存分に発揮して試合の主導権を握る。

その裏、楽天は8月5ホーマーと調子を上げているアマダー選手がライトへ運ぶ一発で1点をかえすが、直後の5回に相手の失策で出塁した若月選手を、糸井選手のタイムリーで迎え入れて4点目。再びリードを3点に広げる。

6回は両チームともに点の取り合いとなり、オリックスは中島選手の適時打で2点、楽天は銀次選手の2号ソロ、藤田選手・嶋選手の連続適時打で3点を追加。2点差となって試合終盤へ突入していく。

迎えた8回裏、外角低めのボールになりそうな球をアマダー選手が振り抜くと、打球は高々と舞い上がってそのままバックスクリーンへ。さらにペゲーロ選手も前日と同じような軌道を描いてライトスタンドへ運ぶ同点の一発。終盤に楽天が試合を振り出しに戻すと、直後に藤田選手が二塁打を放ち、犠打で3塁へ進んで好機を演出。その後相手の暴投で勝ち越しに成功し、Koboスタ宮城は一気に沸き立つ。

土壇場で逆転して迎えた9回、楽天は守護神・松井裕投手を投入。オリックス打線を3人で封じ、見事な逆転勝利。両チーム合わせて6本塁打が飛び交う試合を制し、3位・千葉ロッテとのゲーム差を6.5とした。

なお吉田正選手は、昨年の8月26日に甲子園で行われた「侍ジャパン」のU-18高校日本代表対大学日本代表の試合で、2打席連続アーチを記録して見る者の度肝を抜いた。この日は、QVCマリンで同じく侍ジャパン日本代表の高校代表対大学代表が行われていた。1年後に、プロの舞台で同じ結果。偶然とはいえ、何かの縁を感じざるを得ない。