「2軍行きも考えた」北海道日本ハム栗山監督の清宮4番起用のワケ「幸太郎には天命がある」

2019-08-16 09:31 「Full-Count」編集部
北海道日本ハム・清宮幸太郎※写真提供:Full-Count(写真:石川加奈子)

北海道日本ハム・清宮幸太郎※写真提供:Full-Count(写真:石川加奈子)

清宮は打率.183、3本塁打、18打点「ファームに行かせることも考えた」

■千葉ロッテ 6-0 北海道日本ハム(15日・東京ドーム)

 北海道日本ハムの栗山英樹監督は15日、清宮幸太郎内野手の“4番育成論”について力説した。主砲の中田翔内野手が右手母指球部挫傷で13日から戦線離脱。15日の千葉ロッテ戦(東京ドーム)前までに、3試合連続で4番スタメン起用した高卒2年目の大砲について、「全ては勝つためにやっている。今チームを勝たせる選手が必要なんだというメッセージ。幸太郎には幸太郎の使命、天命があるはずだから」と熱く語った。

 清宮を“でっかい4番”として大成させる――。栗山監督はチームを率いる総大将としての信念の一端をのぞかせた。

「全ては勝つためにやっている。どういう形なら突破していけるか。苦しめば苦しむほど大きな物を得られる。困れば、人間は無難な方にいく。それでは何も生まれないと思ってやっている。(周りは)ちょっと手を打ちすぎか、と思うかもしれないけど」

 中田が13日から戦線離脱。ここまでチームトップの23本塁打、69打点の主砲がチームを離れ、大きく空いた4番には将来のクリーンアップ候補と期待される19歳が入った。打率.183、3本塁打、18打点。決して好調とは言えないが、栗山監督は「今の状況を考えたら何の疑問もなく」と抜擢の理由を明かした。それどころか、「ホントはもっと早く行きたかったけどな」という。

「(いつ清宮を4番で使うかは)野球の神様が決めることだから。オレが決めることではない。もっとガンガン打っていればとか、怪我がなかったりとかいろいろな条件があるんだけど、今チームを勝たせる選手が必要なんだという(野球の神様からの)メッセージであることは間違いない。幸太郎には幸太郎の使命、天命があるはずだから。みんな(報道陣)にだってあるだろ?」

二刀流・大谷をメジャーへ、今季は新戦術ショートスターターを採用「人が育っていくために必要な物はある」

 清宮は早実時代からスター街道を歩き、チームだけでなく、球界を背負うべき逸材だ。今季は右手有鉤骨の骨折で開幕から出遅れ、6月下旬から32打席連続無安打を記録。高校通算111本塁打を記録した破壊力を、まだ見せられずにいる。栗山監督は4番スタメンで使うまで、さまざまな思考をめぐらせてきたという。

「いろんなことを考えてきたし、ファームに行かせることも考えた。チームは生き物。チーム状況、いろんなことを考えてきた中で、何をしなきゃいけないか。今はオレはそうだと思ってやっているだけ。なんとなく入れたつもりは全くない。そんな打順では全くない」

 大谷翔平を二刀流としてメジャーへ羽ばたかせた。15年にはレアードを先発三塁で使い続け、翌16年の本塁打王に。今季は開幕から先発投手に短いイニングを託すショートスターターを採用。「批判覚悟。常識を疑って新しい物が生まれる」と決意を固めてスタートした新戦術は、昨季まで2年間で14試合登板だった21歳左腕、堀が定着しつつある。

 清宮は15日の千葉ロッテ戦で4打数無安打3三振に終わった。4番就任後は計3試合で10打数2安打5三振で、「チャンスでたくさん回ってきますし、打たなきゃダメだなと。(4番の)責任を感じました」と振り返った。

「みんな(報道陣)が見て、いろいろと書いてくれて構わない。うまくいかなければ、ただの愚策になってしまう。(清宮の4番は中田)翔(を継続して4番起用した時)の我慢とはちょっと違うんだけど、人が育っていくために必要な物はあると思う。無茶してはいいんだけど、無茶苦茶してはダメなんだよね。勝たせてくれるだろ。あいつが」

 今は「4番・清宮」の種が蒔かれたばかり。近未来に大輪の花を咲かせると信じ、チームを前へ進めていく。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)