選手名鑑語り尽くし!「スカパー!×パーソルパ・リーグTV プロ野球 シャベローズ」レポート

2019-08-28 17:30 「パ・リーグ インサイト」編集部

【超マニアック!?】プロ野球シャベローズ(スカパー!×パーソル パ・リーグTVオリジナル番組)

 8月5日21時より、Twitter、Youtubeにて「スカパー!×パーソルパ・リーグTV プロ野球 シャベローズ」がライブ配信された。スタジオには中川家の中川礼二さん、スカパー!プロ野球PRアンバサダーの倉持明日香さん、野球解説者の里崎智也さん、スポニチ野球担当部長の甘利陽一さん、司会進行としてフリーアナウンサーの清水久嗣さんが登場。記念すべき第1回のトークテーマは「選手名鑑」。約90分間、選手名鑑のあれこれを語り尽くした。

スタジオの机には各社の選手名鑑がズラリ。個性も見方もさまざま

 スタジオには各社から出版されている選手名鑑が並べられ、名鑑の注目ポイントもそれぞれ。礼二さんは選手の経歴に注目し、グッとくる選手を見つけるそう。一方で、里崎さんは表紙に注目。各チームの顔が登場する表紙だが、今年は藤原恭大選手など新人選手が起用されるチームもあり、「新人に負けちゃダメですよ」と開始早々「里崎節」全開。

 さらに里崎さんは「選手名鑑は買いませんね」とバッサリ。とはいえ、現役時代はベンチに置いてあり、知らない選手が出てくると名鑑で出身チームや年俸を確認。チームメイトと出身校が同じだったときには、「おい、アイツ挨拶あったか?」という会話から、「挨拶来てないぞ!」と野次を飛ばしていたと、ベンチでの裏事情を明かした。

 倉持さんは元プロ野球選手のお父様が名鑑を毎年2冊購入。特に出版社は決まってはいないが、今年の愛用名鑑はスポニチの名鑑だという。球場に持って行き、野球に詳しくない友人に貸し、顔写真を確認したり、出身校、誕生日といった共通点を探したりと野球観戦のお供には欠かせない様子だ。

 礼二さんもスポニチの名鑑を愛用。知り合いの記者から貰うそうだ。スポニチの選手名鑑にはスコアラーと言ったチームスタッフも掲載。引退した選手が転身した様子もうかがえる。他にも管理栄養士まで掲載する名鑑も存在。そして個性あふれる各社の名鑑の中、話題は「小ネタの充実度が高い」と評判の「スラッガー特別編集『2019プロ野球写真&データ選手名鑑』」へ。

小ネタ満載の「スラッガー特別編集『2019プロ野球写真&データ選手名鑑』」。編集長の久保田さんとともに読んでいく

 ここでスラッガーの選手名鑑の編集を担当した日本スポーツ企画出版社の編集長、久保田市郎さんが登場。選手の寸評の「小ネタ」は担当ライターが探したり、選手自身のSNSから発信された情報を掲載しており、チームによっては選手から直接リクエストが来たりすることも。そんな「小ネタ」を映像とともに読み解いていく。

 福岡ソフトバンク・甲斐拓也選手は、昨季リーグ1位の盗塁阻止率.447を記録。その送球の動画を見た里崎さんは「まずキャッチングがうまい」と元捕手らしく解説。強肩ばかりが注目されがちだが、投げるまでの動作も大切だと説き、書かれている年俸が実際よりも安いんじゃないか!? とオチをつけるのも忘れなかった。スラッガーの選手名鑑には捕手の二塁への送球タイムも掲載されている。

 北海道日本ハム・杉谷拳士選手の寸評にはオフのテレビ出演のネタが。「芸人顔負け」の笑いが取れる杉谷選手だが、今季は5月23日の試合で左右両打席本塁打を達成。チームメイトから「サイレント・サイレント」を受けたり、自分から「(セギノールになぞらえ)スギノールと呼んでください!」と来年の名鑑にもすでに小ネタを提供(?)している。

 倉持さんは楽天・石橋良太投手の表情に注目。ヒーローインタビューでは笑顔を見せない石橋選手の微笑みが見られる貴重な機会だ。石橋選手は「ラーメン二郎が好き(全増しで)」と書かれており、出演者からは「(微笑みの理由は)全増ししたからなのでは?」とツッコミが入った。

 オリックス・比嘉幹貴投手の名鑑を見ながら里崎さんは「現役最後のヒット(が比嘉選手から)だったはず」とコメント。投手には最高球速が掲載されていて、たまたま出ただけかもしれないと里崎さんはいつもの調子で言うが、状態の良さのチェックはできるだろう。比嘉投手の「好きなお酒は芋焼酎の富乃宝山」と、これもスタジオの笑いを誘った。

 埼玉西武・森友哉選手の寸評には同期の山川穂高選手とのエピソードが長めに書かれている。キャラクターがおもしろく、選手としての魅力と両立させて掲載したいと久保田さんは語る。礼二さんは森選手のお母様が球場に来ているという情報を提供。里崎さんは投手のリードが大変な中、打撃では切り替え引きずらない、捕手としてのメンタル面を絶賛した。

 里崎さんが「1年目に初めて見た時、同じチームじゃなくてよかったと思うほど足が速かった」とその走力を称えた、千葉ロッテ・荻野貴司選手は「今年は昨年より10cm短いバットを使う予定」。あまり結果は出ず、結局バットは戻したが、意味があったと里崎さんは声をかけたと言う。実際に、バットを戻して打撃好調。今季は3割を超える打率を記録しており、そのバットで得たものもあったのだろうか。

「クイズ!このプレイヤー、誰?」開催!野球解説者・里崎智也さんの結果は……

 このクイズコーナーでは、ある選手の選手名鑑から、名前、顔写真、寸評の一部を隠し、その選手を当てるというもの。出身地や、体格、虫食いになった小ネタから正解の選手を考える出演者の方々。昨年4度の抹消(1問目)、二階堂ふみさんに似ている(2問目)など、キーワードに悩まされながら解答していった。

 最終問題はプロ野球OBが登場。先発が充実しているチーム、趣味が「釣り/ダーツ」など断片的な情報で、里崎さんはすぐわかったようで自信満々。解答が出揃ったところで正解のOBがVTRで登場する。

 福岡の漁港に登場したのは攝津正さん。現在は野球解説者、そしてRKBラジオで「摂津正のつりごはん」という番組に出演。趣味の釣りは週1回ほど、この日はイカ釣りで、ラジオの収録を行っていた。現役を引退してからは「やったことないことに挑戦」。釣りの大会に出たりもしているそう。もちろん、野球から離れたわけではなく、解説者なども務めている。

《Best Scene Selection》夏休みSP 攝津さんとイカ釣り

 全問題が終わり、結果発表へ。優勝は全問正解の里崎さん。「解説者やってますから」と涼しい顔をしながらもさすがは元捕手。選手のデータはばっちり頭に入っているようだった。そんな里崎さんのルーキーイヤー、1999年の選手名鑑も登場。親の名前や年齢まで書かれている驚きの名鑑だった。里崎さん本人は「まだ野球できそうじゃないですね! シュッとしてて」と初々しい自分の顔写真に厳しい?評価を下した。

スポニチ野球担当部長・甘利さんに直撃。選手名鑑の作り方

 クイズが終わり、気になる名鑑の作り方を甘利さんにうかがった。まずは、スポニチの選手名鑑について気を付けている点。挙がったのはサイズ感。スポニチの選手名鑑は大きめのポケットに収まるようなコンパクトなサイズ。球場に持っていきやすく、取り出しやすい大きさで、かつその判型で選手の情報はきちんと入るようにしているそうだ。

 苦労しているのは寸評。たくさんある他社の名鑑と、表現が被らないようにしなければならない。さらに、寸評のスペースが狭いため、その中で的確にまとめるのが難しいと語った。そうした工夫を凝らして作られた名鑑は、選手や監督も欲しがるらしく、キャンプのときには数冊持って行き、渡すとそれがオープン戦中に読まれている様子を目撃することも。

 手作業で行なっていた時代には、同姓の選手の写真、家族構成が入れ替わってしまうというミスも。ある選手には子どもがいることになってしまい、保険会社からお祝いの連絡が来てしまったとか。その選手もかなり驚いたことだろう。

昔の名鑑には選手のお酒の量や住宅事情が!?さらに日本初の選手名鑑を発掘!

 甘利さんが取り出したのは1989年の名鑑。今のようなプロフィール式になった初めての名鑑だという。その中には「お酒の量」、間取りなどの「住宅事情」、果てには「仲人さんの名前」など今では考えられない情報もあり、倉持さんと里崎さんは興味津々。「一番面白いかも」とページをめくる手が止まらない。

 話題は日本初の選手名鑑へ。日本に現存する最古の選手名鑑は、1936年、プロ野球が誕生した年の「野球界」という雑誌内のワンコーナー。日本体育大学に保存されている「野球界」の該当部には名前や出身、背番号と守備位置などがチームごとに並べられただけのごくシンプルな名鑑が掲載されていた。

 甘利さんが見つけてきたスポニチに現存する最古の選手名鑑は1974年のもの。巨人がV9を達成した翌年のもので、これも写真、名前とシンプルな構成。福岡ソフトバンクの王会長や、長嶋茂雄氏など、往年のレジェンドOBの名前も散見された。

当日はTwitterのタグ「#シャベローズ」から多くのファンの声が。未来の名鑑はどんな形に?

 Twitterでも選手名鑑についてさまざまな意見が挙がった。プレー中の写真や、私服、グローブ、アクセサリーなどの選手の個性が伺えるものや、守備位置ごとや高校時代に注目した名鑑を望む声があった。さらには、チア、マスコット、売り子さんといった球場観戦を盛り上げる人物や、解説者、審判など思い思いの夢の名鑑が寄せられた。

 スタジオの出演者からもアイデアが挙がる。礼二さんは「好きな芸能人」やテレビ番組といった、プライベートな話が気になるとニヤリ。倉持さんは「憧れの選手」を知れたら、観戦がもっと楽しくなりそうと想像を膨らませた。里崎さんはOBを数年ごとに追っていく「OB選手名鑑」で、引退後の選手たちの姿を知りたがっていた。選手名鑑を編集する側の甘利さんは、選手の登場曲を載せるのもいいかも、と次の名鑑をすでに考えている様子。今回の意見で選手名鑑が進化していくかもしれない。

 「選手名鑑トーク」で盛り上がった番組はあっという間に終了。名鑑の使い方から始まり、小ネタ満載なスラッガーの選手名鑑を映像とともに堪能した。クイズコーナーでは里崎さんが解説者としての格を見せつけ、OBの攝津さんも登場。過去の選手名鑑から出演者、視聴者の皆さんの夢の選手名鑑まで、話題は尽きない90分となった。

文・丹羽海凪