由規~地元宮城県で完全復活へ。球速161キロを記録し一世を風靡した速球派~(東北楽天ゴールデンイーグルス)【インサイト的選手名鑑】

2020-04-02 16:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

【9回表】レギュラーシーズンを締めたのは這い上がってきた男イーグルス・由規!! 2019/9/26 E-L(C)パーソル パ・リーグTV

由規(よしのり)/投手

#63/1989年12月5日生まれ
179cm・80kg/右投左打


 甲子園史上最速投手として名を馳せたのは2007年の夏。当時、仙台育英高校に所属していた佐藤由規投手は奈良県代表の智弁学園戦で155km/hをマーク。その記録はいまだに破られていない。中田翔選手、唐川侑己投手とともに「高校ビック3」の評判で2007年のドラフト会議で楽天、東京ヤクルト、横浜、中日、巨人が1巡目指名。くじ引きの結果、東京ヤクルトが由規投手の交渉権を獲得し、プロの世界へ足を踏み入れた。

 ルーキーイヤーは春季キャンプから一軍に帯同するも、2月末に足首を痛め離脱。オープン戦に先発するも状態が上がらず、二軍での調整を余儀なくされた。その後、リハビリを続けると4月13日のイースタン・リーグ公式戦で実戦デビュー。リーグトップの8勝を上げ、満を持して8月30日に一軍のマウンドにたどり着いた。初勝利を手に入れたのは、次の先発登板となった9月6日の巨人戦。本拠地初登板で6回2安打8奪三振3失点の好投で初勝利を挙げ、打っては犠飛を放ち初打点も記録した。

 2年目はチーム唯一の2桁敗戦を喫したが、3年目の2010年には当時日本人最速の161km/hをたたき出し、キャリアハイとなる12勝を挙げる。いよいよ高校ビック3の本領発揮かと思われたが、2012年シーズンにアクシデントに見舞われる。前年度から痛めていた右肩痛が回復せずにキャンプを二軍で迎えると、4月に戦線離脱。さらに5月には左すね剥離骨折と診断を受け、プロ入り後初の一軍登板なしに終わる。翌年には右肩クリーニング手術を受け、リハビリのみでシーズンを終え、その後もコンディション不良に悩まされながらも、東京ヤクルトに2018年シーズンまで在籍。プロ11年目を迎えた2018年オフに戦力外通告を受けた。

 2018年11月に育成契約で楽天に入団。背番号123番を背負い地元・宮城県で再スタートを切った。楽天移籍初年度は、春季キャンプで右肩のリハビリに専念すると、5月17日のイースタン・リーグ公式戦で実戦復帰登板。その後も活躍を続けると、7月28日に支配下登録選手になり、背番号は63になった。そして、9月26日に行われたシーズン最終戦。東北のファンの大歓声に包まれながら、楽天生命パーク宮城のマウンドに上がると、打者3人に対して2三振を奪い、試合を締めた。

 かつて、最速右腕として甲子園を熱狂させた由規投手。ベテラン投手の区分に入り始める年齢だが、自慢の直球は健在だ。先発陣の一角として、地元の星の復活劇に期待したい。

【イーグルス春季キャンプ】イーグルス・由規のブルペン投球をマウンド近くからの映像でお届け!! 2020/2/4(C)パーソル パ・リーグTV

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楽天由規が481日ぶり1軍復帰、地元の大歓声に感謝「こみ上げてくるものはありました」
 2019年9月26日、楽天生命パーク宮城で行われた本拠地最終戦に登板した由規投手。最速150km/hをマークするなど、1回を無安打2奪三振無失点に抑え、481日ぶりの一軍登板を果たした。

文・須之内海

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