今や剛速球投手じゃない―埼玉西武松坂が開幕ローテへ生き残る“道”とは

2020-03-09 06:40 「Full-Count」編集部
埼玉西武・松坂大輔※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

埼玉西武・松坂大輔※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

松坂は「メリハリのない投球」と反省も辻監督期待「次が本当の松坂」

 埼玉西武・松坂大輔投手が8日の広島とのオープン戦(マツダ)に先発し、3回4安打2失点。松坂本人は「変化球が高めに浮き、メリハリのない投球になってしまった」と首を横に振る内容だったが、首脳陣の評価は高く、開幕先発ローテーション入りが有力な状況だ。

 辻発彦監督は試合後、「これだけ実績のある選手であっても、緊張していたと思うし、珍しく力んでいた。(今は)速球でビシビシ空振りを取るピッチャーじゃないんで、ゴロを打たせる投球をしなければいけないが、いいコースに投げようというところで力が入り、ストライクとボールがはっきりしていた」と評した。松坂は韓国プロ野球・斗山との練習試合(サンマリン宮崎)に登板し1回3安打2失点に終わった2月25日以来、今季2度目の実戦だったが、指揮官は「本格的には今日が初登板。次は違ってくるはず。そこが本当の松坂だと思う。期待してます」と、日米通算170勝右腕のキャリアに全幅の信頼を置いている様子だ。

 松坂本人も2月のキャンプインの際、「武器になるボールはカットボール。シーズンに向けてキャンプ、オープン戦でしっかり仕上げていきたい」と語っていたように、39歳となった今は150キロ超を誇る剛速球投手ではない。

松坂の開幕ローテ入り有力、西口コーチ「次回好投すれば」

 この日、ストレートのMAXは142キロにとどまり、三振は奪えずじまい。69球のうち最多の22球をカットボールが占め、以下ストレート(17球)、スライダー(16球)、カーブ(5球)、ツーシーム(4球)、チェンジアップ(3球)、フォーク(2球)と続いた。カットボールのように曲がりの小さい球は、低めに投げてこそゴロを打たせるのに有効で、高めに浮けば捉えられやすい危険なボールになる。初回は狙い通り内野ゴロ3つに仕留めたが、2回には鈴木誠也に甘いカットを左翼席へ運ばれ、新外国人ピレラには二塁打、會澤に適時打を許した。3回にも2死満塁のピンチを背負った。

 次回登板は、チームのオープン戦最終戦の、15日東京ヤクルト戦(メットライフ)あたりに設定される見通し。西口投手コーチは「高さがよろしくなかったが、修正していけると思う。初回の投球を続けてくれるのが理想。次回は本当の正念場という意味合いが出てくるが、(好投すれば開幕先発ローテ入りが)見えてくると思います。80~100球くらい行ってくれれば」と前向きだ。先発陣が手薄な台所事情もある。

 次回、ビシッとした内容で文句なく先発ローテ入りを手にできるか。カットボールを低めに集められるかどうかが、最大のポイントになりそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)