嘉弥真新也~フォームをサイドスローに変えて大ブレイク。3年連続50試合登板を達成した中継ぎ左腕~(福岡ソフトバンクホークス)【インサイト的選手名鑑】

2020-04-05 16:30 「パ・リーグ インサイト」編集部

《THE FEATURE PLAYER》鉄壁左腕!! ホークス・嘉弥真新也 一歩も退かぬ 攻めの投球(C)パーソル パ・リーグTV

嘉弥真新也(かやま・しんや)/投手

#57/1989年11月23日生まれ
172cm・70kg/左投左打


 沖縄・八重山農林高校、ビッグ開発ベースボールクラブ、JX-ENEOSを経て、2011年のドラフト5位で福岡ソフトバンクに入団。2年目の2013年に40試合に登板して防御率2.32という数字を残すと、翌2014年にも32試合に登板して防御率3.19と、中継ぎ左腕として存在感を示した。しかし、その後2年間は不振に陥り、登板機会も減少。苦境を打破するべく投球フォームをスリークウォーターからサイドスローに変更し、2017年の復活にかけた。

 すると、その不退転の覚悟は結果となって表れる。横手から投じられる速球とスライダーは、左打者に対して大いに威力を発揮。FAでチームを離れた森福允彦投手(巨人)の穴を埋めることがテーマのひとつだったチームにとっても、嘉弥真投手がその後釜に収まったことは大きかった。イニングの途中からマウンドに上がって鮮やかにピンチを切り抜ける火消し役も幾度となくこなし、58試合で2勝0敗14ホールド、防御率2.76という活躍ぶりで、リーグ優勝と日本一にも貢献。鉄壁のリリーフ陣の一角としてブレイクを果たした。

 続く2018年は前年に活躍したリリーフ陣の多くが故障や勤続疲労に悩まされる中、森唯斗投手とともに2年連続でブルペンを支えた数少ない存在に。67試合で2勝1敗25ホールド、防御率2.45と前年に続いて好成績を挙げ、「左キラー」の役割を全うした。2019年もその安定感は相変わらずで、54試合で2勝2敗19ホールド、防御率2.61の好成績をマーク。自らの仕事を着実にこなす嘉弥真投手の存在は、今やチームにとって欠かせないものとなっている。

【祝勝会】ホークス・嘉弥真新也「もう1回ビールかけしたい」2018/10/21(C)パーソル パ・リーグTV

嘉弥真投手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事

福岡ソフトバンクの新・左の中継ぎエース。嘉弥真投手、プロ6年目の開花
 ブレイクを果たした2017年に掲載された記事。サイドスロー転向にかけた本人の覚悟や新フォームをモノにするスピードの速さ、シーズン中の印象的な試合といった7月までの経過が描かれており、努力の結果として信頼を勝ち得るまでの過程を振り返る内容となっている。

被打率から見る最も打たれない投手は? 先発、中継ぎともに左腕がトップ【パ編】
 2019年において40救援登板以上を記録した投手の被打率ランキングで、嘉弥真投手は堂々のリーグ1位に輝いている。同年の最優秀中継ぎを受賞した宮西投手を凌ぐ数字であることからも、嘉弥真投手の投球内容の良さが改めてうかがい知れるだろう。

【林昌範の目】セ・リーグにはいない…日本Sでもホークスを支える「懐刀」嘉弥真の凄さとは
 自身も現役時代に左のリリーフとして巨人、北海道日本ハム、横浜DeNAで活躍した林昌範氏が、自らの体験をもとに嘉弥真投手を称賛している記事。1戦の重みがレギュラーシーズンとは比べ物にならない短期決戦において、重圧に負けることなく、相手に流れを渡さない見事なリリーフを続けた嘉弥真投手のマウンド度胸は、元プロの目から見ても卓越していたようだ。

文・望月遼太