リーグ3連覇に向けた埼玉西武の光明 メヒア復帰&若手成長で整いつつある駒

2020-07-26 10:38 「Full-Count」編集部
1軍に合流した埼玉西武のエルネスト・メヒア※写真提供:Full-Count(写真:宮脇広久)

1軍に合流した埼玉西武のエルネスト・メヒア※写真提供:Full-Count(写真:宮脇広久)

今季初めて1軍昇格したメヒアは「よく見えている」

■千葉ロッテ 5-0 埼玉西武(25日・メットライフ)

 埼玉西武は25日に本拠地メットライフドームで行われた千葉ロッテ戦で、相手先発の種市に4安打無得点に抑えられプロ初完封を献上した。それでも、右膝を痛めて開幕から2軍で調整していた右の大砲エルネスト・メヒア内野手が今季初めて出場選手登録され、即「6番・指名打者」でフル出場したのは朗報だ。

 試合開始から4時間前。記者が中堅スコアボード後方の関係者入口をくぐり、スタンド外周のコンコースを歩いていると、不意に埼玉西武のフリー打撃の打球が左中間席上段で跳ね、コンコースに飛び出して目の前を通過していった。球拾いのスタッフに「こんなところまで飛ばすのは、山川しかいないよね?」と声をかけると、「いいえ、今日は“メヒ”が来ているんですよ」との答えが返ってきた。

 2年連続本塁打王の山川の飛距離も凄いが、198センチ、118キロの体格を誇るメヒアの飛ばす力もまた破格だ。試合では、第2打席でとらえたと思われた打球がフェンス際で失速し左飛に倒れたが、その他の3打席はいずれも四球で出塁。辻発彦監督は「ボールがよく見えているというので(1軍に)上げた。実際、よく見えている」と手応えありげにうなづいた。

 来日7年目で、2014年に34発を放って本塁打王を獲得した実績もあるメヒアの復帰は、チームにとって大きい。指名打者として左の栗山とのツープラトン、もしくは代打の切り札として存在感を発揮するはずだ。一方で、1回の守備では、右翼の木村が1番・福田秀に右翼フェンス際まで飛ばされた打球をフェンスによじ登るようにしてスーパーキャッチした。

川越と鈴木の急成長で「チーム内の競争が激しくなる」

 32歳の木村は、前日まで2試合続けて右翼スタメンの座を野手転向2年目、27歳の川越に譲っていた。しかも23日にはその川越がプロ初本塁打を値千金の逆転2ランで飾った。危機感が美技を呼んだと考えても、あながち的外れではないだろう。

 辻監督は開幕前から、川越とプロ4年目・22歳の鈴木の名前を挙げ「2人とも成長している。外野にはスパンジェンバーグ、木村、金子がいるが、彼らに何かあれば、すぐに代われるところまできている」と高く評価していた。鈴木の方はこの日まで13試合連続で「1番・中堅」で先発し打率.310と好調。首痛で戦列を離れている金子に取って代わるような勢いで、指揮官を「チーム内の競争が激しくなる」と喜ばせている。

 相手先発の種市には前回対戦の今月11日に続き、2試合連続で10三振を奪われ連敗。辻監督は「前回もそうだったけれど、三振をよく取られるよね」とボヤいたが、この日はメヒアと入れ替わりに栗山と中村の野手最年長コンビをまとめてスタメンから外していた。今季打率.315と好調な栗山は8回に代打で登場したが、空振り三振。「少し背中が張っている」(辻監督)という中村は完全欠場で休養した。

 もともと辻監督は「今年、栗山と中村は休ませながら起用したい」と語っている。ここ1番で頼りになる実力者と見込んでいるからこそ、今年37歳になる2人に無理をさせず、極力故障を避ける方針だ。期待の若手は順調な成長ぶりで、ベテランの起用も予定通り。野手陣に関しては辻監督の目論見通り、シーズンの勝負所へ向けて徐々に駒がそろいつつあるといえそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)