パ・リーグ球団にドラフト指名された甲子園出場の選手たち

2016-10-24 00:00 「パ・リーグ インサイト」武山智史

10月20日、「2016年プロ野球ドラフト会議」が行われ、パ・リーグ6球団には育成ドラフトも含め全62人の選手が指名された。1巡目では今ドラフトで最も注目を集めた創価大・田中正義投手に5球団が競合。抽選の結果、福岡ソフトバンクが交渉権を獲得した。また、桜美林大・佐々木千隼投手には外れ1位では異例とも言える5球団が集中。千葉ロッテが当たりくじを引き当て、ここ数年続いている複数指名でのパ・リーグの強さを見せつけた。

高校生では今春のセンバツ、今夏の選手権と甲子園に出場した選手たちの去就も注目された。1巡目では埼玉西武が夏の優勝投手・作新学院高の今井達也投手を、楽天は横浜高の藤平尚真投手をそれぞれ単独指名。夏の甲子園で一気に評価を高めた今井投手は伸びのあるストレートが持ち味であり、9月のU-18アジア選手権では背番号18を身につけた。

埼玉西武の甲子園優勝投手の入団と言えば1998年ドラフト1位の横浜高・松坂大輔投手(当時は西武)、現役では2014年ドラフト1位の高橋光成投手が思い出される。将来のエース候補として、その右腕に大きな期待が掛かる。

他にも、埼玉西武の4位では2年時に春夏と甲子園に出場し、チームの切り込み隊長として活躍した鈴木将平選手がいる。今夏は静岡大会で敗れるも、侍ジャパンU-18にも選出され3番打者を任された。走攻守三拍子揃ったプレースタイルで「ポスト秋山」を狙う。

楽天に指名された藤平投手は千葉市リトルシニア時代、侍ジャパン15U(当時)に選ばれ将来を嘱望されていた。横浜高では2年秋に急成長を遂げ、一躍ドラフト上位候補に躍り出る。高校最後の夏となった今夏は名門横浜高のエースとして、同校3年ぶりの甲子園出場に貢献。甲子園でもその実力を発揮した。U-18アジア選手権では2度目の侍ジャパン入りを果たし、「高校BIG4」の一角として君臨した。今度は侍ジャパントップチームでの活躍が見たいところだ。また、楽天8位指名の京都翔英・石原彪(つよし)選手は藤平投手と同じく15Uでプレー。プロで再びチームメイトとなる。

田中投手、佐々木投手と2度のくじ引きを外した北海道日本ハムは、広島新庄高の左腕、堀瑞輝投手を指名。今夏の甲子園では2試合連続完投勝利を挙げた左腕は、特にU-18アジア選手権で輝きを放った。準決勝の韓国戦、決勝の台湾戦とリリーフで好投しドラフト上位候補に浮上した。北海道日本ハムは堀投手だけでなく、今春のセンバツで注目を集めた大阪桐蔭・高山優希投手を5位で指名。東京ヤクルトに1位指名された寺島成輝投手との2枚看板で今夏の甲子園に出場した履正社・山口裕次郎投手を6位と、3人の高校生左腕を指名する。また、最後の9位では中京高のスラッガー・今井順之助選手を指名と「スカウティングと育成」に定評のある同球団らしい高校生の指名を見せた。

田中投手を引き当てた福岡ソフトバンクは春夏甲子園でいずれもベスト4に入り、侍ジャパンU-18でも正捕手を担った秀岳館高の九鬼隆平選手を3位で指名。4位では今春のセンバツに出場した青森山田の内野手・三森大貴選手を指名。育成ドラフト3位の八戸学院光星・田城飛翔(つばさ)選手はまずは首脳陣にアピールし、支配下登録を目指す。

今季、最下位に終わったオリックスは3位で花咲徳栄高の岡崎大輔選手を指名。オリックスには今季、先発出場の機会を増やした若月健矢選手という同校の先輩がいる。花咲徳栄高の中心選手としてともに活躍を見せた広島2位指名の高橋昂也投手に負けないほどの活躍を見せたい。

そして6位でオリックスに指名されたのは敦賀気比高の山崎颯一郎投手。189センチの長身投手であり、緩急をつけた投球で打者を翻弄する。敦賀気比高では昨年の平沼翔太選手(北海道日本ハム)に続き2年連続のプロ入りだ。

今年も甲子園という大舞台に出場し、記憶に残る数々の活躍を見せた高校生たちが各チームに指名され、プロとして新たなスタートを切る。今後のパ・リーグを支えていくであろう若き新星の成長と活躍を願い、これからもじっくりと見守っていきたい。