千葉ロッテが「2005年誠ユニホーム」を復刻着用! 記録にも記憶にも残る05年はどんなシーズンだった?

2020-10-02 15:12 「パ・リーグ インサイト」編集部
(C)Chiba Lotte Marines

(C)Chiba Lotte Marines

 球団創設70周年を記念したイベント「70周年チャンピオンシリーズ」を開催中の千葉ロッテ。2020年10月2日からの3連戦で「2005年誠ユニホーム」の選手着用および来場者先着5,000名へ配布されることが発表された。

 そこで誠ユニフォームで駆け抜けた2005年の千葉ロッテがどのようなチームだったのかを振り返ってみたい。(文中の敬称は当時のもの)

誠ユニフォームとは?

 このたび復刻される「誠ユニフォーム」は新選組の羽織をイメージさせるダンダラ模様が特徴的で、05年の球団ファンブックによれば「ダンダラ模様は、マリンスタジアム周辺の幕張浜に打ち寄せる波をイメージ」とのこと。上下ピンストライプが「戦」、ダンダラ模様ユニに白パンツの「誠」、黒パンツを合わせた「侍」の3種ホームユニフォームから、その日の先発投手が着るものを選んでいた。

こちらはダンダラ模様に黒パンツの「侍」(筆者撮影)

こちらはダンダラ模様に黒パンツの「侍」(筆者撮影)

新球団に歴史的1勝を献上→歴史的大勝でやり返す

 05年3月26日のパ・リーグ開幕戦。本拠地に球界参入1年目の楽天イーグルスを迎えた千葉ロッテだったが、まさかの1対3で黒星発進。岩隈久志投手に完投を許して新球団に歴史的な白星を献上した。しかし翌日の試合はうってかわって26対0の完勝。西岡剛選手とヴァル・パスクチ選手がそれぞれ4安打するなど、チーム全体で24安打を放ち、球団最多(リーグ2位タイ)となる1試合26得点を記録。

 攻めに攻めまくった打線に目が行くが、一方で投げても渡辺俊介投手が完封。打者27人を1安打1四球と完ぺきなピッチングで抑えた。いったん勢いがつくと投打で完膚なきまでにねじ伏せる、05年千葉ロッテの「らしさ」が開幕後すぐに現れていたのだ。

6冠の内訳、覚えてる?

 ZOZOマリンスタジアム球場外には05年の6冠達成を記念した手形入りモニュメントが立っている。幕張に通い詰めるパ・リーグファンにはすっかりおなじみ光景になっているが、この「6冠」とは一体どんなタイトルだったのか、あらためて時系列で紹介したい。

1冠目:交流戦初代王者

 一つ目の優勝は05年から始まったセ・パ交流戦。この期間のカード負け越しが5月13日から15日のヤクルト戦で3タテを食らったのみという安定した戦いぶりを見せ、24勝11敗1分で初代王者となった。特にビジターゲームで14勝3敗1分の成績でセ・リーグファンにも強さをアピール。交流戦MVPになった小林宏之投手は6試合登板で5勝0敗、防御率2.74と先発の役目を果たす一方で、バッティングでも10打数3安打3打点と持ち前のセンスの高さを発揮した。

2冠目:イースタン・リーグ優勝
3冠目:ファーム日本一

 六冠のうち2つはファームで獲得していたのだ。57勝38敗1分でイースタン・リーグ優勝した若武者たちは、7/2のヤクルト戦で完全試合達成の加藤康介投手が最優秀防御率を獲得したほか、手嶌智投手が最多勝、竹原直隆選手が本塁打王、早坂圭介選手が盗塁王に輝いた。そしてファーム日本選手権は7対5でウエスタン王者の阪神に打ち勝つ。この試合の勝利投手は、5年後にエースとして日本一に貢献する成瀬善久投手だった。

4冠目:パ・リーグ優勝

 レギュラーシーズンは84勝49敗3分の2位。プレーオフから頂点を目指すことになった千葉ロッテは本拠地で開催された第1ステージで西武に2連勝し、いざ福岡へ。すると、第2ステージも連勝で先に王手をかけるも、第3戦は9回裏に追いつかれた末に延長サヨナラ負け。第4戦も1点差で敗れて2勝2敗。

 そして勝てば優勝の第5戦は福岡ソフトバンクが先制・リードする展開になるが、8回表に里崎智也選手の2点タイムリーで逆転すると、第3戦でまさかのセーブ失敗となった守護神・小林雅英投手が9回裏を締めて雪辱を果たす。チームはもつれにもつれたプレーオフを制し、31年ぶりのパ・リーグ優勝を決めた。

5冠目:日本一

 五冠目は4勝0敗で阪神を圧倒した日本一。4試合のスコアは第1戦目から10対1、10対0、10対1、3対2。シリーズ初の3試合連続2桁得点、33得点と9本塁打など4試合でのシリーズでは最多となる記録を続々打ち立てた。個人記録においても日本シリーズMVPの今江敏晃選手がシリーズ4試合での最高記録となる打率.667、10安打。シリーズ最高のチーム防御率1.06、シリーズ最少タイ1失策と守りの堅さも光った。また、初戦はシリーズ初の濃霧コールドゲームだった。このときの白い霧に覆われた幻想的なマリンスタジアムを覚えているファンも多いだろう。記録にも記憶にも残る日本シリーズだったことは間違いない。

6冠目:アジアチャンピオン

 最後のタイトルはアジアシリーズ2005の優勝。NPB代表の千葉ロッテ、中国代表のチャイナスターズ、CPBL代表の興農ブルズ、KBO代表のサムスンライオンズの4チームが参加し、東京ドームで11月10日から行われた。千葉ロッテは予選リーグ3連勝、サムスンライオンズとの決勝戦も5対3で勝利して大会初代王者に。パ・リーグ優勝を決めたプレーオフ第2戦の最終戦からポストシーズン9連勝という破竹の快進撃でシーズンを締めくくった。

投打のバランスが整った堅実なチーム

 投打で役者が揃った05年の千葉ロッテ。先発ピッチャーでは渡辺俊投手が15勝、小林宏投手が12勝、ダン・セラフィニ投手が11勝、清水直行投手と久保康友投手と小野晋吾投手が10勝を挙げ、2桁勝利が6人も現れた。この6人だけで68勝32敗、貯金36である。特にキャリア最多15勝だった渡辺俊投手は、リーグ2位の防御率2.17と安定感が抜群だった。

 また「YFK」こと薮田安彦投手、藤田宗一投手、小林雅英投手が勝利の方程式を担い、小林雅投手は29セーブでセーブ王に輝いた。

 野手では今江選手、堀幸一選手、マット・フランコ選手、福浦和也選手が3割に到達。チーム最多本塁打は李承燁選手の30本だった。チーム打撃成績を見ると、打率.282と1336安打は2位の福岡ソフトバンクとほぼ変わらぬ成績(.281と1300安打)で本塁打数も決して多くはなかったのだが、713打点はリーグダントツ(福岡ソフトバンクは636打点)。二塁打、三塁打、盗塁数も福岡ソフトバンクを上回り、パワーはなくとも次の塁を貪欲に狙う“つなぎの打線”を武器としていたことが推察できる。

 守備率は.990でリーグ最少51失策。特に3選手を併用した二遊間では、堀選手と西岡選手の二遊間はベストナイン、西岡選手と小坂選手の二遊間はゴールデングラブ賞を受賞した。これはどの組み合わせでも常に質の高い守備だった証拠だ。

 なんといっても個性豊かなメンバーを率いたボビー・バレンタイン監督の存在は大きい。選手を休ませながら起用する日替わり打線や、巧打タイプのサブロー選手を4番に据えたことは「ボビーマジック」として話題に。また、西岡選手と今江選手の若手を抜擢しながら、小宮山悟投手、高木晃次投手、堀選手、初芝清選手ら投打でベテランも適材適所で配置し、バランスの良いチームを作り上げた。

イベント当日は優勝メンバーも来場

「70周年チャンピオンシリーズ」では3日間共通のイベントとしてユニフォーム復刻以外にもムービーの上映や、イワトビペンギンのマスコット「COOL」が復活する。さらに10月3日(土)に初芝清氏と小林宏之氏、4日(日)には里崎智也氏の試合前セレモニーへの出演が発表された。

 今シーズンの千葉ロッテは埼玉西武に負け越しているが、縁起の良い勝負服で05年プレーオフさながらの連勝となるだろうか。

イベント詳細は千葉ロッテ球団公式サイトでチェック
https://www.marines.co.jp/special/70th/

参考文献
・千葉ロッテマリーンズ2005完全V 週刊ベースボール別冊初冬号(ベースボール・マガジン社)
・千葉ロッテマリーンズ ファンブック 2005
・千葉ロッテマリーンズ球団公式サイト チームヒストリー
https://www.marines.co.jp/company/history.html

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