楽天イーグルス渡辺直人の引退セレモニー全文「目指していたのは “一流の脇役” 」

2020-11-06 21:18 「パ・リーグ インサイト」編集部

【現役引退】イーグルス・渡辺直『最後まで泥くさく、直人らしく』(C)パーソル パ・リーグTV

 11月6日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天イーグルスと埼玉西武の一戦。今季限りでの引退を表明している渡辺直人選手が「1番・指名打者」で先発出場。3回裏の第2打席で先制につながる二塁打を放つと、7回裏にも中安打を放ち2安打をマーク。9回表には遊撃守備につくと、ピンチの場面で併殺を完成させる好プレーを見せ、チームを勝利に導く活躍を見せた。試合終了後には引退セレモニーが行われ、感謝の気持ちを述べた。

以下、引退セレモニーでの渡辺直人選手のコメント全文。

「まず初めに、このような場を設けてくださった球団関係者の方々、本当にありがとうございました。そして、寒い中残ってくれているライオンズの選手のみんな、ライオンズファンのみなさん、ありがとうございました。

 楽天に入団して14年、選手として目指していたことから言います。一つは、『一流の脇役』になるということです。自分の野球人生に大きな影響を与えてくださった、野村監督の教えです。

 厳しいプロの世界でどうやって生き残れるか、どうやったら必要とされる選手となれるのか、厳しく指導していただきました。なかなか一流にはなれなかったかもしれませんが、この年まで、今日まで野球を続けることができました。

 もう一つは、『上手い選手より強い選手』になるということです。長いシーズン、丈夫な体でグラウンドに立てることはほとんどありません。満身創痍の体でグラウンドに立たなければならないこともあります。

 満足のいく成績を残せない日々が続くこともあります。どんな状況でも、自分のパフォーマンスを発揮できる強い選手になりたいと思って、ここまでやってきました。ボロボロの体で試合に出続け、トレーナーさんに迷惑をかけてしまうこともありました。トレーナーさん本当にありがとうございました。

 自分が全力でプレーできた最大の要因は、ファンのみなさんの声援のおかげです。不安や、プレッシャーに押し潰されそうなときに、『直人がんばれ』と大きな声援をいただきました。応援歌の中にある『我らの直人』というフレーズは、本当にありがたかったです。

 この場をお借りしまして、埼玉西武ライオンズ球団、ライオンズファン、横浜DeNAベイスターズ球団、ベイスターズファンのみなさん、自分を育てていただき、応援していただき、本当にありがとうございました。所沢の地で、横浜の地で共に戦ったこと、一生忘れません。

 今日は球場に家族が来てくれています。自分勝手に野球ができたのは家族の理解、支えがあったからだと思います。本当にありがとうございました。

 最後になりますが、最高の球団で最高のチームメイトと、最高のファンとともに、野球ができて本当に幸せでした。全ての出会いに感謝。14年間、夢のような時間をありがとうございました」

 2006年のドラフト5位で楽天に入団、1年目から規定打席に到達する活躍を見せるなど、正遊撃手としてチームに貢献を続けた。2010年にトレードで横浜に移籍、2013年にもトレードで埼玉西武に移籍するなど、3球団を渡り歩いた『一流の脇役』が14年間のプロ生活に終止符を打った。

14年通算:1135試合、855安打、7本塁打、229打点、打率.259

文・東海林諒平

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