北海道日本ハムから選出されたパ・リーグの最優秀新人賞&最優秀選手賞

2016-11-29 00:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

11月28日、都内でプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016 supported by リポビタンD」が開催され、式の最後に2016年度の最優秀新人賞(新人王)と最優秀選手賞(MVP)が発表となった。北海道日本ハムの高梨投手がパ・リーグ新人王、同じく北海道日本ハムの大谷選手がパ・リーグMVPを受賞した。

今季の北海道日本ハムのリーグ優勝と10年ぶりの日本一に大きく貢献した2選手の今季の成績などをもとに、タイトル獲得となった今季の活躍ぶりを振り返りたい。

【最優秀新人賞(新人王)】
<高梨投手の今季の成績>
37試合10勝2敗1ホールド 109 回2/3、86奪三振 防御率2.38

高梨投手は、2013年のドラフトで4位指名され、北海道日本ハムに入団。3年目の今季は伸びのある直球を武器に、一躍ブレイクを果たした。前半戦は中継ぎとして登板していたものの、6月8日の広島戦から先発に配置転換。そこからは完封勝利を含む破竹の8連勝。9月18日の千葉ロッテ戦で挙げた勝利で自身初の2桁勝利。後半の驚異の追い上げに貢献する活躍を見せた。

中継ぎも含めると今季は37試合の登板。先発した試合では無傷の8連勝と、3年目らしからぬ抜群の安定感を誇った。また、「SMBC日本シリーズ2016」第4戦にも先発し、初の大舞台で5回1失点。堂々たる投球で試合を作ってみせた。このような1シーズン通した活躍が認められ、一生に一度のチャンスでもある、新人王のタイトルをつかみ取ることができた。

高梨投手は、「去年の今頃はこの賞を獲れるとはまったく思っていませんでした。使い続けてくれた監督やコーチ、野球人生で出会った人たちに感謝したいです。今年は結果を残した1年だったかもしれませんが、残し続けて一流と言われる選手にならないといけない。チーム内の競争に勝って、来年もローテーションに入って投げたい」と壇上で喜びを噛みしめた。

来季は相手球団からのマークが厳しくなると予想されるが、高梨投手にはそれをしっかりと乗り越えてもらい、さらなる活躍を期待したい。

【最優秀選手賞(MVP)】
<大谷選手の今季の成績>
投手:21試合10勝4敗1ホールド 140 回、174奪三振 防御率1.86
野手:104試合323打数104安打22本塁打67打点 打率.322

大谷選手は、今季の開幕直後は先発投手として、そして先発しない試合では指名打者として起用された。打者として5試合連続本塁打を記録する一方で、投手としてはなかなか勝ち星を積み重ねられず、5月中旬の時点でわずか1勝。しかし、5月29日の楽天戦で「6番・投手」、いわゆる「リアル二刀流」を解禁すると、5月22日の試合も含め破竹の7連勝。9月28日の埼玉西武戦で圧巻の1安打完封勝利を決め、チームをリーグ優勝に導くとともに、3年連続となる2桁勝利を達成した。

先発した試合で打席に立った8戦は8勝無敗。「1番・投手」として先発した、7月3日の福岡ソフトバンク戦では、投手でありながら初球先頭打者本塁打の離れ業も披露した。「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージ第5戦では、球速165キロを記録して観客の度肝を抜き、「SMBC日本シリーズ2016」第3戦では、技ありのサヨナラ打を放って、2連敗を喫していたチームの空気を変えた。球界の常識を変える大谷選手の活躍が、チームを10年ぶりとなる日本一の座に押し上げたことは、異論を差し挟む余地がない。

プロ4年目となった今年、大谷選手は規定投球回、規定打席にこそ到達しなかったものの、投打で圧倒的な実力を見せつけた。「二刀流」が非常に高いレベルで実現可能であることを、自身の力で証明してみせた。まだ22歳。来年はどんな前人未踏の記録を叩き出し、ファンを驚かせてくれるのか、楽しみが尽きない選手である。

大谷選手は、「日本一になったことで評価していただいたと思いますが、個人的にもうれしい。優勝しないと獲れない賞。栗山監督やシーズン中一緒に戦った裏方さん、選手、ファンの皆さん、みんなに感謝しています」とコメントした。

2016年度のパ・リーグ新人王、MVPには、どちらも北海道日本ハムの選手が選出された。比較的若手の選手が多いチームながら、「全員野球」で個々の力を発揮し、日本一まで駆け上がったことが評価されたのだろう。また、北海道日本ハムの選手が新人王に輝くのは、昨年の有原投手に続いて2年連続である。

パ・リーグの新人王争いは最終的に高梨投手に軍配が上がったが、楽天の茂木選手も今年の新人野手としては突出した活躍を見せた。守備の要である遊撃手として117試合に出場し、打率はチームトップの.278。特に、プロ野球史上24年ぶりとなる年間2本のランニングホームランはインパクト大であった。15票という僅差で新人王は逃したが、来季からの活躍が確信できる選手であることは間違いない。

新人王は、一生に一度しか手にすることのできない賞だ。並々ならぬ思いで、その獲得に懸ける新人選手も少なくはないが、プロ入り後数年悩み続けてようやく花開く選手も、ルーキー年から華々しくブレイクする選手も、それぞれ異なる魅力を持ち野球ファンを惹きつけてやまない。MVPに選出される選手も毎年1人だけだが、チームの勝利には多くの選手が関わる。タイトルを獲得した選手も、惜しくも逃した選手も、今後のモチベーションとして、来季もまた熱い戦いを繰り広げてほしい。