今年はどうなる? パ・リーグの各球団を得意とした「キラー」の存在(前編)

2017-01-26 00:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

2016年シーズンは、北海道日本ハムがパ・リーグ制覇を果たし、そのまま日本一の頂まで駆け上がった。北海道日本ハムの福岡ソフトバンクの対戦成績は、15勝9敗で貯金6。一方、埼玉西武との対戦成績は14勝11敗で貯金3と、福岡ソフトバンクよりは苦戦を強いられた。「2016年のチーム同士の相性」という点に限定するなら、北海道日本ハムは福岡ソフトバンクより埼玉西武をやや苦手にしていたということが窺える。

単純な勝利数、通算の防御率や打率では見えないところに、対戦チームとの「相性」、対戦打者あるいは投手との「相性」というものがある。いつも打たれている、抑えられているような印象のある選手を見れば、チームは戦い方を見直すだろう。そこでここでは、昨季、特定のチームを相手に無類の強さを誇ったパ・リーグの「各球団キラー」を紹介していきたい。

【北海道日本ハムキラー】
・福岡ソフトバンク・和田投手
対戦成績:6試合4勝1敗 39回2/3、43奪三振 防御率3.63
・埼玉西武・メヒア選手
対戦成績:25試合91打数23安打7本塁打26打点 打率.253

福岡ソフトバンクの和田投手は防御率こそ3点台だが、昨季の北海道日本ハムとの対決では、6試合に先発して4勝。8月19日には、優勝争いの天王山と言われた北海道日本ハムとの3連戦の初戦に先発し、8回無失点の圧巻の投球で勝利を収めた。しかし、肘の違和感でポストシーズンは登板を回避。たらればの話にはなるが、もしも和田投手が万全の状態だったなら、北海道日本ハムはポストシーズンでの直接対決で、さらなる苦戦を強いられていたかもしれない。

埼玉西武のメヒア選手は、昨季、北海道日本ハムのレアード選手に次いでパ・リーグ2位となる35本塁打をマーク。北海道日本ハム、オリックス、福岡ソフトバンクの3チームに対してそれぞれ7本塁打を放ち、北海道日本ハム戦ではシーズン103打点中、26打点を挙げている。つまり全体の約4分の1を、北海道日本ハムから稼いだことになる。

なお、5打数以上対戦した北海道日本ハムの投手6人の中で、メヒア選手が最も得意としたのは大谷選手で、9打数4安打、本塁打1本、打率.444である。

【楽天キラー】
・福岡ソフトバンク・武田投手
対戦成績:6試合4勝0敗 44回1/3、37奪三振 防御率1.02
・千葉ロッテ・鈴木選手
対戦成績:25試合89打数30安打3本塁打25打点 打率.337
・北海道日本ハム・中田選手
対戦成績:25試合104打数29安打8本塁打30打点 打率.279

福岡ソフトバンクの武田投手は昨季、楽天に対して4勝無敗。初先発となった3月27日にいきなり9回無失点に抑えると、7月26日にも完封勝利を挙げ、自身2年連続となる2桁勝利を達成。4勝全てが7回1失点以下であり、勝敗がつかなかった試合を含んでも、防御率は1.02、自責点は5である。2015年も楽天戦では強みを発揮していたが、今季からは楽天側もさらなる武田投手対策を講じてくることだろう。

千葉ロッテの鈴木選手、北海道日本ハムの中田選手は、楽天戦で30打点前後を挙げている。特に鈴木選手は、楽天以外のパ・リーグの4球団から稼いだ打点はそれぞれ10打点に満たないため、楽天に対する勝負強さは突出していることが分かる。最も得意としていたのは則本投手で、6打数4安打、打率.667。本塁打も1本放っている。

【埼玉西武キラー】
・オリックス・ディクソン投手
対戦成績:6試合4勝0敗 41回、35奪三振 防御率2.41
・楽天・銀次選手
対戦成績:23試合78打数28安打0本塁打14打点 打率.359

オリックスのディクソン投手は、昨季の埼玉西武戦で6試合登板、4勝無敗。パ・リーグの対戦チーム別の防御率は、対千葉ロッテの2.39が最も低いが、勝敗を見てみると5試合登板で2勝1敗。埼玉西武との相性の良さが味方の援護を呼んだ形となった。

昨季、楽天の銀次選手が苦手としたチームは福岡ソフトバンク。対戦打率は.225で、千賀投手、中田投手、和田投手、バンデンハーク投手ら相手には、打率2割を切ってしまっている。ただ、埼玉西武戦では、菊池投手、牧田投手、高橋光投手、岸投手(現・楽天)などの主力の投手相手に打率3割以上をマークし、14打点を挙げる活躍を見せた。

【千葉ロッテキラー】
・オリックス・金子千尋投手
対戦成績:5試合2勝0敗 36回、26奪三振 防御率1.75
・福岡ソフトバンク・柳田選手
対戦成績:22試合82打数30安打5本塁打21打点 打率.366

オリックスの金子千尋投手は、千葉ロッテを相手に2勝無敗。北海道日本ハムと千葉ロッテ相手には防御率1点台、反対に埼玉西武相手には防御率6点台と、相性の良し悪しが数字に顕著に表れた。千葉ロッテとは勝敗がつかなかった3試合においても、全て7回3失点以内に抑えており、千葉ロッテに対して効果的な投球を熟知しているのだろう。

福岡ソフトバンクの柳田選手は、千葉ロッテを相手に打率、打点、本塁打数、安打数の全てで最も優れた成績を挙げている。しかし、同じ千葉ロッテでも、涌井投手に対して21打数6安打、打率.286と結果を残している一方で、石川投手には13打数2安打、打率.154と抑え込まれている。ただその2安打は本塁打であるため、しっかり打点は挙げているとも言える。今季からの2人の対決の行方は、単純な数字では予想できなさそうだ。

(後編につづく)