さらなる飛躍を誓う「3人の新背番号3」

2017-02-10 00:00 「パ・リーグ インサイト」武山智史

プロ野球選手の人気、実力を示すステータスの一つに背番号がある。1990年代半ば以降、イチロー選手の「51」や松井秀喜氏の「55」のようにスター選手になっても大きい番号をつける選手は増えているが、背番号が1ケタだとチームの主力選手を想起させる。

その中でも背番号3は特別な番号だ。「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄氏はもちろん、パ・リーグに目を向けても背番号3を背負った名選手は多くいる。そんな中、今年のパ・リーグでは新たに3人の背番号3が誕生した。

まず挙がるのは埼玉西武の浅村栄斗選手だ。埼玉西武の背番号3といえば、土井正博氏、清原和博氏、中島裕之選手(現・宏之、オリックス)と右の長距離打者が背負ってきた伝統ある背番号。過去の選手同様、右のスラッガータイプの浅村選手にはぴったりの背番号だ。

浅村選手はプロ5年目の2013年、シーズン途中から4番打者に座るなどプロ入り初のフル試合出場を達成。打っては110打点を挙げる活躍で打点王を獲得した。この年のオフには空き番号となっていた背番号3の継承も検討されたが、見送られるかたちとなった。翌年以降はやや成績を落としてしまった浅村選手だったが、昨年は3年ぶりの打率3割となるリーグ3位の打率.309。二塁打数はリーグトップの40と活躍。ついに背番号3への変更を勝ち取った。さらに辻発彦新監督からの指名でチームのキャプテンに就任。4年ぶりのAクラス復帰のためにも、浅村選手の活躍は必要不可欠だ。

2人目は昨年、2度目の首位打者を獲得した千葉ロッテの角中勝也選手。昨年現役引退したサブロー氏の後を継ぎ、背番号61から3への変更となった。ロッテの背番号3も前身の毎日オリオンズ時代から、これまで名選手がつけてきた背番号だ。「天才打者」と呼ばれた榎本喜八氏、1970年代に活躍した弘田澄男氏、盗塁王を4度獲得した西村徳文氏、そして「つなぎの4番」サブロー氏と脈々と受け継がれてきた。背番号の変更とともに選手会長に就任、今年5月で30歳を迎える節目の年にチームリーダーとしての存在感も求められる。

3人目は福岡ソフトバンクの松田宣浩選手。こちらは背番号5から3と1ケタ番号からの変更となる。福岡ソフトバンクの背番号3といえば2004年に三冠王を獲得した松中信彦氏が思い出される。くしくも松田選手は毎年、松中氏が行ってきたグアム自主トレに同行してきた「師弟関係」の間柄でもある。昨年は打撃三部門で一昨年より数字を落とし、チームは後半戦に失速と悔しい思いを味わった。ホームランを打った後のパフォーマンスである「熱男ー!」も今年のチームスローガンである「1(ワン)ダホー!」に変わり、昨年のリベンジを果たしたいところだ。

背番号変更の相乗効果で好成績を残せるか、はたまたその重圧に苦しむことになるか。今年のパ・リーグはこの「3人の新背番号3」に注目するのもシーズンの見どころと言えるだろう。