開幕投手・岸投手がインフルエンザで離脱。楽天に訪れた突然の試練

2017-03-26 00:00 「パ・リーグ インサイト」編集部

救世主と期待される男にアクシデントが襲った。楽天は26日、開幕投手に内定していた岸孝之投手が、都内の病院で「インフルエンザB型」と診断されたことを発表した。3月31日、開幕戦の登板は見送られるもようで、チームにとっても予想外の事態が起きた。

岸投手は23日のヤクルトとのオープン戦に先発。5回1失点で勝利投手となった。オープン戦は3試合に登板し2勝1敗。16回を投げて自責点は3、防御率1.69と、順調な調整を続けてきた。

昨年オフに埼玉西武からFA宣言をし、楽天に入団。星野仙一球団副会長の熱烈なラブコールも実ってクリムゾンレッドのユニホームに袖を通した。楽天ではエースの則本投手が新人時代の2013年から4年連続で開幕投手を務めてきたが、今季はWBC日本代表へのメンバー入りが決まると、早々に岸選手の開幕投手が内定。2007年から10年間で7度の2桁勝利、2014年にはノーヒットノーランを達成するなど、資格は十分だった。

兆候はあった。22日にはアマダー選手が、23日には足立選手がともに「インフルエンザB型」と診断され離脱。3人目の感染者が岸投手だった。アマダー選手は一発が魅力の大型外国人、足立選手も昨年、新人ながら負傷離脱した嶋選手の穴を埋めるなど一軍に定着し、さらなる飛躍が期待されている。インフルエンザではないが、開幕ローテーションは間違いなしとみられていた安樂投手も右太ももを負傷し、全治6~8週間。チームとしても一軍に欠かせない面々が、開幕直前にいなくなる緊急事態となってしまった。

岸投手の開幕投手が白紙になったことで、2017年は誰から始まるのか。再びエースの則本投手に期待する声もあるかもしれないが、侍ジャパンでは先発、中継ぎ、抑えどこでも行けるように、という調整をこなし、チームに合流した25日からの2試合でも登板はなし、という状況で、5日後の開幕戦に間に合わせるのは容易ではない。であれば、オープン戦の顔ぶれと、昨年までの先発としての経験を踏まえると、釜田投手、辛島投手、美馬投手が考えられる。首脳陣にとって、重要なテーマを、早急に決定しなければならなくなった。

インフルエンザはプロ野球のキャンプが行われる2月中に、各球団で感染者が出ることは珍しくないが、開幕直前のこの時期は想定外だろう。2009年の8月に、北海道日本ハムでインフルエンザの集団感染が発表され、さらに、陽性ではなかったが体調不良者も続出するという異常事態が起こった。くしくも、当時の監督は現楽天の梨田監督。その年はチームを優勝に導いたが、今回のこの試練は、どう乗り切っていくか。