死ぬまでの夢は球団社長!プロ野球解説者 里崎智也さん【パ・リーグお仕事名鑑 Vol.5】

2018-09-10 18:00 「パ・リーグ インサイト」岡田真理

グラウンドの上で輝く選手やチームを支えているのはどんな人たちなのか。
本連載「パーソル パ・リーグTVお仕事名鑑」でパ・リーグに関わるお仕事をされている方、そしてその仕事の魅力を紹介していきます。

忖度ナシ!思ったことを直球で伝える

鳴門工業高校、帝京大学を経て、ドラフト2位で千葉ロッテマリーンズに入団したのが1998年。その年、チームはプロ野球史上最長となる18連敗を喫したが、そうした時期だったからこそ得られたチャンスをモノにし、7年後の日本一の際にはレギュラー捕手として貢献した。

その翌年にはワールド・ベースボール・クラシックに出場し、世界一も経験。史上初めてシーズン3位から日本一を達成した2010年の“下剋上”でも、チームの中心人物だった。2014年に引退してからは、プロ野球解説者・評論家としてメディアに引っ張りだこの毎日を送っている。

「解説者になって大変だと思ったことは一度もありません。というのも、僕はキャッチャーだったので、『ランナーが走るかもしれないな』『このバッターは今日調子が悪いな』『この回は気をつけないといけないな』など、今まで試合中に思っていたことをそのまま口に出しているだけなんです。

決めなきゃいけないのは、どちら目線で話すかだけ。守備側なら『このカウントだったらランナーが走ってきそうだから注意しないといけないですね』、攻撃側なら『この状況なら仕掛けていいカウントですね』と使い分けるだけです」

ナイターの解説を担当する日は、前に別の仕事が入っていなければ15時過ぎに球場入りする。まずはグラウンドに降りて選手たちの練習を見守るが、何かテーマを持って観察することはなく、漠然と全体を見て気になったことだけを頭に入れておく程度だという。

「詳しい情報は実況のアナウンサーの方が入念なリサーチをしてくれているので、それについて聞かれたら答えるというスタンスですね。試合を観れば選手の状態はある程度わかりますし、僕の仕事はあくまで“試合展開”の解説ですから」

数多く解説者がいる中で、それぞれの捉え方や野球観を楽しみながら中継を観るファンも多いだろうが、里崎氏のオリジナリティーは、やはり歯に衣着せぬストレートな物言いだろう。

「僕はその時に思ったことを言うだけ。こんなこと言っていいのかな?なんて気にすることはないですね。ユニフォームを着ている人たちに忖度する必要はありません。もし彼らが褒めてほしいのであれば、いいプレーをすればいいだけ。

僕が考えなくてはいけないのは、僕を解説者として使ってくれているテレビやラジオ、インターネットの放送局の方々と、その先にいる視聴者やリスナーの方たちのニーズに応えられているかだけです」

解説が終わった後は、エゴサーチするのが日課。ただ、それは“通信簿”としてリアクションを確認するだけで、それによって自分のスタンスを変えることはない。

「こんなことを言うとこういうリアクションがあるんだな、これが響くんだな、と。確認作業みたいなものですね。返信は一切しません。たとえ批判的なコメントがあっても全然気にしないです。批判は賞賛の裏返しだと思っていますから。『この人、オレのこと気になってしょうがないんだな』って思うだけです(笑)」