北海道日本ハム新球場2023年開業予定 その挑戦と現状の課題とは?

2018-11-08 07:40 「Full-Count」石川加奈子
北広島市内で2023年3月に開業予定の北海道ボールパーク※写真提供:Full-Count(画像提供:北海道日本ハムファイターズ)

北広島市内で2023年3月に開業予定の北海道ボールパーク※写真提供:Full-Count(画像提供:北海道日本ハムファイターズ)

国内初となる開閉式屋根の天然芝球場

 北海道日本ハムが5日の記者会見で2023年に開業を予定する新球場の概要を発表した。きたひろしま総合運動公園(北広島市共栄)に建設予定の新球場は、約3万5000人収容の開閉式屋根の天然芝フィールドで、建設費用は約600億円。冬季間の芝の維持方法やアクセスなど新たなチャレンジが待っている。4つの課題について現状をまとめた。

◯天然芝
国内初となる開閉式屋根の天然フィールド。開放された屋根からだけではなく、センター後方に設置する70メートル×180メートルのグラスウォールからも太陽光を取り込み、芝を育成する。設計施工を担当する大林組の矢野基札幌支店長によれば、屋根は基本的に3月頃に開け、シーズン終了後には「屋根を閉めた状態で光を当てず、芝を冬眠させようと思っています」と話す。北海道のゴルフ場では積雪前にグリーンにシートを掛けて“冬眠”させるという。「同じことができるのではないかと思い、これから実証実験を始めていきます」。

◯屋根の積雪
新球場は北海道に古くから存在する切妻屋根と呼ばれる三角屋根が採用されている。本来は屋根から雪が滑り落ちる形状だが、ここでは屋根から落雪させない計画だ。「シミュレーションしたところ北西から吹く風によって積雪がある程度軽減されるので、屋根に乗せていても積雪荷重に耐えるものを構築できると思っています」と矢野支店長。積もった雪は何段か設けた樋で小分けにしながら、樋自体に入れた温熱ヒーターで融雪する。地上に落ちることは避けるが、万が一、想定外の大雪が振った場合でも屋上テラスに落ちるように設計されている。

◯アクセス
JR北広島駅は、快速エアポートで札幌から16分、新千歳空港から20分の距離にある。JR北広島駅から新球場までの距離は約1.5キロで、北広島市はJR北海道に請願駅として新駅設置を要請している。北広島市の担当者は「本日発表がありましたので、できるだけ早期に請願駅という形で調査に入っていくべく、JRさんとの協議を進めていきたいと考えています」と話す。既存の北広島駅については安全対策を含めたホームのあり方など、すでに調査を行っているという。周辺道路については、4車線化を含む拡幅化を検討している。新たなアクセス道路もつくる計画で、北海道、国との協議はほぼ整い、ルートの選定を進めている段階。ただ、同時に環境調査も進めており、その結果によって状況が変わる可能性もある。駐車場は3000~4000台を予定し、移動手段として連結バスなど新交通システムも検討している。

◯入退場時の分散化
球団は入退場時の分散化についても検討を進めている。例えば、早く来た人や遅く帰る人には安くするなど変動制の駐車料金を検討中。また、公園やアクティビィー、商業施設など球場の外を含めて長い時間滞在してもらえるような工夫を凝らしていく。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)