千葉ロッテ井口監督が独白「今一番うちに足りないところ」 勝つための必須条件とは

2018-11-26 19:36 「Full-Count」佐藤直子
Full-Countの独占インタビューに応じた千葉ロッテ・井口監督※写真提供:Full-Count(写真:佐藤直子)

Full-Countの独占インタビューに応じた千葉ロッテ・井口監督※写真提供:Full-Count(写真:佐藤直子)

中村、井上らに寄せる期待「若い選手が引っ張っていくチームに」

 昨季限りで現役生活に終止符を打つと、今季からすぐに千葉ロッテで指揮を執ることになった井口資仁監督。「マクレ」をスローガンに戦った今季は、昨季のリーグ最下位からの脱出は図れたものの、終盤に失速して5位に終わった。目標の優勝こそ果たせなかったが、来季以降につながる手応えを、そこかしこで感じたシーズン。選手から監督という立場から見たチームは、その目にどう映ったのだろうか。Full-Countの独占インタビューで明かした監督の本音をお届けする。

――実際に監督になり、想像以上に大変なこともあったのでは。

「大変なことはあまりなかったですね。ただ、今まであまり勝ち癖がついていないチームなんで、そういう意味では、一気に崩れてしまう脆さっていうのがあった。メンタルの弱さみたいなものがチーム全体にあるのかなって」

――それが夏場以降に失速した原因の1つですか。

「そうですね。立て直しが利かない。そこで引っ張っていくリーダーも、ちょっといないなって。どうしても自分で手一杯になってしまう選手が多いこともありますね。その辺は、言葉をかけながらチームをどう盛り上げていくかっていうことは若い選手には言っています。(中村)奨吾あたりが、今すごく変わってきてくれて、リードを取ろうとしている。やっぱり彼には背負って立ち、引っ張っていってほしいと思いますね」

「5点、6点離れたら少し他人事のような雰囲気になって…」

――チームとしてまとまり、チームとして勝っていくということですね。

「勝つためには、チーム(選手)の中の声が大事。その声の掛け方一つにしても、傷の舐め合いじゃないけど少し甘いところがあったり。声の掛け方一つで全く変わると思うんですよ。それを我々、監督やコーチが選手に言っても仕方がない。チーム内で、選手内でそれをしっかり指摘し合えるようにならないと。そうすれば、本人たちもしっかりする。

 強いチームって、それができているんですよね。そこが今、一番うちに足りないところかな。今年も試合中にベンチの中で感じることがありました。ピンチになってもなかなか内野手が集まらないとか、5点、6点離れたら少し他人事のような雰囲気になって、誰もマウンドに行って間合いを取ろうとしないとか。そこで声を掛けられるのが、リーダーだとも思います」

――その役割を中村選手をはじめとする若手選手に期待している。

「中村も含め、今年は井上(晴哉)も落ち着いて、だんだん周りが見られるようになってきた。本人も言葉で引っ張っていきたいって言ってるんで、期待したいですね。中堅を越えて、若い選手が引っ張っていくチームになったらいいなって願っています」

――やはり選手間から自発的に「声」が出る方がまとまりは生まれますね。

「もちろん、そうですね。今年に関しては、逆にこっち(監督・コーチ)がいっぱい言ったんで(笑)。秋季キャンプのミーティングでも『これ以上こっちに言わせないでくれ。言われたって、いい思いはしないだろう』って伝えました。自分たちで言い合えるような環境を作ってくれ、と。

 ある意味、今年は第1段階として我々が口うるさく言った部分もある。今後へのステップですね。いろいろなことを言うことで、導いて、気付かせて。それを、来年以降は選手たちが自発的にやってくれたらいいですね」

キャンプ初日に紅白戦「そこで1軍と2軍に振り分けます」

――選手の反応から手応えを感じることもあるのでは。

「そうですね。ロッカールームでの過ごし方でも、今のままではちょっと違うって思っている選手もいるようです。これを変えていかないとチームは強くならないって。若い選手からそういう意見がどんどん出てきているので、いい方向には向かっているとは思います」

――その若手の勢いに、いい意味で中堅選手が刺激を受けるといいですね。

「そうですね。彼らはなかなか難しい位置にいる。本当に来年が勝負だっていうのは、彼らも分かっています。当然、同じレベルであれば、現場としては若い選手を使うんで。1年1年勝負だと思ってやってほしいと伝えてあります。

 今年に関しては、ドラフトで指名した6人を全員1軍で使いました。若くて勢いのある選手が出てきたのは、中堅にも非常にいい刺激になっているでしょう。1年間、キャンプから競争させてきましたから。

 来年はキャンプ初日に全員で紅白戦をやって、そこで1軍と2軍に振り分けます。紅白戦をすれば、2月1日にどういう姿で入ってきたか、すぐに分かる。どういう冬を過ごしたのか、1年にかける意気込み、そしてプロとしての自覚がね。今年の春キャンプ以上に、来年はもっともっと競争が激しくなりますよ」

(佐藤直子 / Naoko Sato)