主力流出が続くオリックス、最年長右腕の思い 「来年こそ…って」

2018-12-12 11:21 「Full-Count」橋本健吾
オリックス・岸田護※写真提供:Full-Count

オリックス・岸田護※写真提供:Full-Count

来季は38歳を迎えプロ14年目をスタートさせる岸田、共に戦った選手たちへの思い

 今シーズン激動の1年となったオリックス。シーズンは4位に終わり、5年連続のBクラスと低迷した。福良淳一監督が辞任し、小谷野栄一が引退。そして、オフには西勇輝がFA宣言で阪神に入団。長年エースを務めた金子千尋、中島宏之は自由契約を選び、北海道日本ハム、巨人に移籍した。

 主力クラスが相次いで球団を去り、チームはまさに今、転換期を迎えようとしている。チーム最年長として来シーズン38歳となる岸田護は様々な思いを胸に来季プロ14年目をスタートさせる。

 2005年の大学・社会人ドラフト3巡目でオリックス入団した右腕。当初は先発としてスタートしたが、2010年途中にリリーフに転向すると、セットアッパー、守護神として中継ぎ陣を支えた。プロ13年の中でAクラスに入ったのは2008年、2014年(ともに2位)の2回。リーグ優勝から遠ざかるチームの中で戦い抜くなかで金子、平野佳寿の存在は大きかったという。

 平野は昨年、海外FA権を行使しメジャーリーグに挑戦。ダイヤモンドバックスではリリーフとして活躍し、日本人歴代最多となる74試合登板を達成するなど大活躍の1年を送った。8、9回を共に投げ合ってきた後輩の活躍には「刺激受けまくってますよ。通用すると思っていたけど、あそこまで凄い成績を残すなんて。こっちも頑張らなアカンなと思いますね」と率直な意見を口にした。

 何年間も近くで平野を見ていたからこそ、分かるものがあった。

「肉体も精神もタフ。彼は我が道をいくタイプですからね。メジャーに行ったからといって(投球スタイルなどを)めちゃくちゃ大きく変えることはない。本当、凄いですよ」

「僕ができることはしっかり練習をやって、結果を残すことしかない」

 絶対的エースとしてチームを支えた金子に対しても「一緒にずっとやってきた仲間ですから寂しい気持ちもあるし、頑張ってほしい気持ちもある。楽しみですよね、一ファンとして。僕も頑張って来年の開幕は1軍をつかみ取って向こう(札幌ドーム)で会いたい」と再会を誓っている。

 岸田自身は年齢的にも来季は背水の覚悟になる。全盛期のような150キロを超える直球は投げることはできないが、数々の修羅場を潜り抜けたベテランの投球術は健在。今季は17試合の登板に終わったが、防御率2.35をマークし、後半戦はリリーフとして一定の成績を残した。

「僕ができることはしっかり練習をやって、結果を残すことしかない。来年こそ……って、いつも言ってますがそろそろ優勝したいですね。若い子たちに期待したい」

 あと一歩のところで優勝を逃した2014年。金子、平野、岸田たちはマウンドに上がり続け、自身初となるリーグ優勝を夢に見た。あれから4年。引退、退団、FA移籍など主力たちはチームを去り、メンバー構成もガラリと変わった。その夢は次世代の選手たちに託すことになるが、来季は2人の“戦友”に負けない気迫溢れる投球で背番号「18」が復活する姿を見せてくれるはずだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)